Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

はじめてのクリニック

はじめて精神科にいくときは、ずいぶん勇気が必要だったといわれる方が多い。
私は、あまり抵抗がなかった。
というか、もう追いつめられていて「とにかく助けてっ!」という気持ちでいっぱいだった。なんでもない日常なのに、歩いていく間が恐ろしかった。
迷う余裕もなく、ただただ助けを求めた記憶がある。

ただ、それにしても「メンタルクリニック」という看板であって、入りやすかったように思う。
心療内科、という呼び方は「精神科」と違って、抵抗感が少ないように思う。
それに、会社の女子社員(パニック障害の先輩だ)に教えてもらった病院だったことも安心感につながっていた。

診察券をあとで落ち着いて見たときに、診療科目が書いていないことに気付いた。
「Yクリニック」それだけ。
ま、たしかに、診療科目は1つしかない個人医院なんだから、それでいいようにも思うが、なんとなく「差別」があるのかなぁ?と思った。

今、もしも苦しんでおられる人がいらっしゃるなら、迷わず病院に行かれることをオススメする。

自分のときは、「これは、精神病だ」という確信みたいなものがあった。
MRIで脳検査を受け、結果の通知前だったのだけど、たぶん異常ないだろう、と。
結果を待ってからクリニックに行こうと考えていたけど、もう保たないというギリギリの状態に追いつめられていたのだ。
結果はそのとおりだったわけだが、もし脳に器質障害などがあったら、開頭手術もあり得たわけで、精神病で良かったというヘンな安心感もあった。「死にはしないはずだ」と。
だけど、病気はおそろしく、死は隣に感じたことも事実である。
自分の精神が壊れていく自覚は、なんとも辛く、悲しさはたとえようもない。病気のせいだとわかっているのだけど、それでもどうしようもなくなる。

メンタルクリニックとか心療内科とか、病院に行きやすい名前がつくようになったのは良いことだと思う。
大丈夫だ。必ず、救ってもらえる。新薬の威力は確かなもので、私は救われた。
なんとなく、頭脳の回転の速さとかキレのようなものは失われたような気もする。しかし、あれは、精神のバランスを崩す直前の異常な状態であって、長続きしないのは当たり前だ。
今は、ちょっと副作用もあってボンヤリするときもあるけど、でも普通に生きてゆける。(会社には申し訳ないと思うことも事実だけど。。。)

怖がることはない。怖いのは病気のほうです。
迷っていたら、病院に行きましょう。