Single40'S diary

「40過ぎて独身で」の作者が、あっというまに50代を迎えたブログ

妾について

独身男として思うことだが、結婚できないのは仕方がないとして、妾をもつことはできるだろうか?
「バカな、正妻がいないのに愛人はいないだろう、そりゃただのお付き合いじゃないか」
まぁ、一般的には、ねえ。ところで、語感の問題だけど、もし「愛人」が子供を産んだら「妾」と呼んだほうがしっくりくる。

私が社会人になって初めて勤めた会社の元同僚が、今では社員30名程度の会社の経営をしている。業績も安定して伸びており、まず成功者といってよかろう。
彼は、10数年前に結婚した。奥さんは美人で、夫婦仲はとてもよい。見ていて羨ましい。
ところが、1つだけ問題がある。子供ができない。
で、病院に行った。どちらかと言えば、夫側に問題があるらしい。最近多いらしいが、環境ホルモンの影響だかストレスだかで、精子が少ないのだという。
ただ、医者が言うには、それでも子供ができた夫婦は少なくないという。つまり、奥さんが妊娠しやすい体質というものもあるのだと。ま、組み合わせによっては可能性が高まるということのようだ。
結局、人口受精まで含めて不妊治療を受けているが、未だうまくいかない。

その友人と酒を飲んでいたら、彼が真剣な顔で言うのだ。
「実はさ、、、もう外で浮気して、いっそ子供をつくっちまおうかと思っているんだ」
「ええ?!」驚いた。「なんで、また?」
彼は言う。
「妻には不満はないんだよ。だけど、子供が欲しい。ところが、知ってのとおりだ。妻の年齢のこともあるし、正直難しいだろう。このまま、年齢を重ねていくのはイヤなんだ。外で浮気して、子供ができたらできたでいい、自分の子供にしちゃえと思う。それが悪いとは思わない」
私は問う。「だけど、奥さんはどうするのさ」
「それさえなきゃ、もうやってる」彼は言う。「あいつが怒って別れるなら、それで仕方ない。できる限りのことはする。だけど、そうならんかもしれん。俺は、それに従うさ」
彼の財力は、一般のサラリーマンよりもよほどある。だから、奥さんに慰謝料を支払って、新しい家族と暮らすことは全然不可能ではない。
また、奥さんと愛人の双方が子供の引き取りに同意する可能性だって、皆無ではないだろう。
さすがに考えてしまった。とても賛成できる話とも思えないし、彼が浮気したところで子供ができる可能性は低いではないか。奥さんを裏切った思いだけが残るなら、それは愚行だろう。
しかし、友人が感じている「中年の危機」は、私にだって理解できぬものではないのである。
「なるほどなぁ。。。しかし、俺からいわせりゃ、奥さんがいるだけマシってもんだ。俺なんぞ、このまま孤独に年老いていくんだぞ」
思わずそう言ったら、彼は言うんである。
「なに、簡単だ、おまえも子供だけつくっちまえばいいじゃないか。別に女房なんぞいらん、というのは分かる。つくるだけつくってしまえ。金がないわけじゃない、なんとかなるだろう」
「おいおい、正妻がいないのに、妾がつくれるもんか。大体、女房がいらんのじゃなくて、募集しても応募がないんだ。」
「相手を問わなきゃいいんじゃないか?」
「それなら独身のほうがいいかもしれんだろう」
「その勘違いが独身の原因じゃないか」
最後はそう言って笑い話になったんである。

しかし、この友人が、実は本気であることを私は知っている。
だからといって、何が言えよう。私には、彼に意見する資格もないし、見識もない。
現代でも、重婚はできないが、内縁の妻もあり、子供の認知制度もあり、養子縁組だってあるわけで、妾をもつことは可能である。ただ、正妻がそれを認めるか否か、昔と違って決定権は女性にあるのだ。
男が外で子供をつくってしまうことが可能であること自体は、今も昔も変わらない。基本的には、動物のオスであるから。

私の会社の社員にも、これに似たケースはある。ただ、彼は再婚することになったが。

私は、やっぱり正妻もいないのに妾をつくるなどという離れ業はできそうもない。
もちろん、意志の問題というよりは、単に実力不足という奴である。
おかげで友人のような悩みがない。
そう言って笑っていてよいのだろうか?慚愧に堪えぬ気持ちもあるなぁ(^^;)