ARAYAのランドナーは、非常に手のこんだ、よくできた自転車だと思うが、丸石エンペラーと比較すると遅い。まずホイールサイズの26HE(MTBサイズ)と650A(ママチャリの26インチサイズ)の違いだろうと思う。
当初ついていたタイヤは、台湾製のMAXIS1.5である。まず不満はないレベルだと思うのだが、4000KMオーバーになったところで、自転車屋の「タイヤを変えれば走りはかなり変わるのではないか」という進言に従い、1.25サイズに換装することにした。
スポーツ車特有の細身タイヤだと思ってもらえばよい。ARAYAランドナーのホイールでは、これより細いタイヤは無理なのである。
スポーツ車特有の細身タイヤだと思ってもらえばよい。ARAYAランドナーのホイールでは、これより細いタイヤは無理なのである。
さて、スポーツ用の1.25タイヤとなると、ほとんど細スリックという溝ナシになる。私は、これはいやだった。やせてもかれてもランドナーだ。溝の無いタイヤなど、はけるものか。
多少の雨なら走るのが、旅の自転車ランドナーの心得なのである。
多少の雨なら走るのが、旅の自転車ランドナーの心得なのである。
そういう目で見ると、国産パナソニックのT-serveしかない。このタイヤは街中の自転車便(メッセンジャー)用に作られたもので、値段は張るが耐久性と安定性、スピードが両立するものだという。
さっそく交換してみた。
さっそく交換してみた。
走ってみて驚いた。まさに一変という感じだ。スピードメーターを読んでみても、丸石エンペラーに遜色ない。最高速の伸びではエンペラーが勝るが、ARAYAの漕ぎ出しの軽さを勘案すれば、まず互角といってよいだろう。
本場ニューヨークのメッセンジャーは、80年代に全盛を誇ったが。90年代になって米政府がFAXによる文書を公式文書と認めることになり、激減してしまった。
一種の「規制緩和」であろうが、そのために自転車便がなくなり、FAX機が売れたわけである。どちらが世の中に対してよかったのか、悩むところだ。
一種の「規制緩和」であろうが、そのために自転車便がなくなり、FAX機が売れたわけである。どちらが世の中に対してよかったのか、悩むところだ。
日本は米国と異なり、近距離でもバイク便のほうが使われる。実は、米国では、ほとんどバイク便は普及していない。日本のような「すりぬけ」走行ができないためだという噂をきいたことがあるけど、真偽のほどは分からない。
最近は環境問題もあることだし、自転車便がもっと勢力を伸ばしてくれることを期待している。