Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

うかつか流台所リストラ術

「うおつか流台所リストラ術」魚柄仁之助。副題は「ひとりひとつき9000円」である(笑)。
先日、「冷蔵庫で食品を腐らせる日本人」が面白かったので、氏の原点を知りたくなり購入。

私も苦学生だったし、苦社会人でもあったので(苦笑)貧乏食生活については一家言もっているつもりだったのである。
しかしながら、井の中の蛙、大海を知らず。
上手に比べれば、私ごときは屁であった。無念である。

魚柄氏の節約しつつ美味いものを食い、かつ健康的にいこう、というコンセプトは、単に「健康教」や「貧乏教」といった宗教くささがまったくないのが良い。
氏のテクニックをまとめると、大まかには3点。

1.食材は使い切る。蜜柑を食ったら皮があるだろ、魚を食ったら骨があるだろ。蜜柑の皮は乾せば立派な香辛料だし、魚の頭は乾してすり潰して振りかけ。内臓は、これも摺ってパテ。食材は捨てないで使い切る。
2.エネルギーの有効利用。主に保温調理。
3.乾物の利用。乾物は安くて、保存が楽で、各種食材の出汁だけでなく増量剤(笑)としても最適。

なるほどなあ、と感じ入るばかり。
氏の主張は、一つ一つが論理的である。たとえば、鍋をかけるとき、その鍋にピッタリ合うザルを鍋に引っかけ、そのザルで蒸し物をつくる。鍋の下では煮物、上のザルの中では蒸し物。なるほど、のテクニックである。
昆布はへたに厚手のものを使わず、薄手のものをチョキチョキ切っておき、そのまま具として食べてしまうとか。
肉がなければ麩を使え(笑)とか。

評価は☆☆。料理に興味を持つ人は、一度読んでみても損はありませんぞ。

ところで、さっそく本書に影響されて、乾物を買いにスーパーに走ったわけである。
で、妙に安いやつと高いのがあって。それぞれ裏を見ると「中国産」「日本産」ははあ。もちろん「日本産」ばかりを買ってしまう。
高いといっても知れているわけであって、それで家計が傾くわけもないので。

それにしても。出来合いの総菜なんぞは、わざわざ原材料の生産国を表記する必要がないので、実はかなり中国産なんである。それでも、日本で調理すれば「日本産」になるので。
「そこまで気にする必要はないだろ」という意見もあると思うが、気分の問題である。

独身生活だと、ついつい手抜きの食事に走りがちなんだが。改心して、料理の腕を上げようなどと思うのである。
なにしろ、他に誰も作ってくれませんからなあ(泣)