Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

俵屋と柊屋


ミシュラン京阪版が発売になった。
まだ買っていないが(買うかどうかも疑問だが)、旅館では柊屋が最高評価。食事も一つ星を獲得したという。順当な結果だと思うし、ついでにいえば、食事はもっと良いのではないかとも思う。

京都が好きで、たまに行く。
とはいえ、桜だの紅葉だの、ハイシーズンにはいけないので、なるべく人気のなさそうな時期に行く。
私のお気に入りは、三条あたりの楽しい店を眺めたり、一乗寺の本屋に行って、あとは建仁寺でぼーっとしたりすることだ。
何もわざわざ京都まで行って本屋にいくことはないじゃないか、と言われるが、そこはそれ、違うのである。同じ本でも、京都の本屋に並んでいると読みたくなったりするのだ。
それも旅の楽しみだろう。

で、短い滞在期間だし、ちょいと贅沢をしたいと思い、柊屋も俵屋も泊まった。
地元では俵屋の評価が高いようで、たしかにあの建物のしつらえといい、掛け軸といい、見事である。図書室も心憎いし。

けれども、私は、柊屋のほうが好みである。
あきらかに古い旅館で、天井も低いし部屋数が俵屋よりも多いせいか、やや狭い。けれども、最初にご挨拶にみえる女将さんは、そのまま国宝にしたい(笑)実に品の良いおばあちゃんである。
従業員の方々も、実に気持ちがよい。俵屋の従業員も素晴らしく「プロ」であると思うが、柊屋は「一生懸命なアマチュア」という感じがする。なんとなく、心が温かになる。

お料理についていえば、俵屋は厳選された京懐石。すごくよいものだと思う。ただ、どちらかといえば保守的であろう。
柊屋の場合、どの皿、椀にも、一工夫がある。新しい試みがさりげなくあって、ああ、こんなのもあるのか、と思う。
食べていて楽しい。それを素人向けと思うかどうかは、その人の主観によるだろうが。私は、柊屋の伝統的な中でチャレンジした料理が好きだ。

この、通りをはさんで向かいあう2軒の名旅館だが、特に仲が悪いこともないらしい。老舗ならではの余裕だろうか。

そうそう気軽に泊まれるわけではないけれども、また行きたくなる。
あの落ち着いた中にも、なんとなく華やかな三条が大好きなのだ。
つまり、、、ミーハーってことですな(苦笑)