Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

年末雑感

今年は、実に大変な年であった。
長年お世話になり、株式上場までした会社を去らねばならなくなった。
この大不況下に新規創業。もちろん、どえらい目にあった(苦笑)。
半分やけくそになり、家を買った。実は、勤続年数が重視される住宅ローンと、私の年齢を考えると、最期のタイミングだったといえる。
おかげで、自己資金はなくなり、文字通り背水の陣となった。

会社の業績は、見事にぼろくそだったが、展示会では製品が話題になったようで、業界での認知度は向上したようだ。
おかげで、ぽつぽつと案件は見え始めた。それでも、目先の資金繰りはきついの一言である。
それでも、暗い気持ちにはならない。
正直にいえば、不安がないわけはないのだが、希望もある。
ちょうど良い機会だから、自分の心身を鍛え直し、より成長してみたい。

今年は、卒業後20年以上経つ大学同好会の同窓会をやった。
この大不況で、みな大変だと言う。そういう時代である。けれども、それなりに、なんとか生き延びている。
私は浮き沈みの激しい人生だから、他人のことは言えないけれども、あまり安定した人生というのは望みにくくなった時代だと思う。

企業経営者として考えると、小企業なりといえども、やっぱり海外の仕事を考えていかなければならないと思う。
昨今の政治家の中には、この大不況下で、企業だけが内部留保を過去10年で40%も増やし、一般社員は派遣切りで国民の収入は上がっていない、だから大企業から税金をとれという主張がある。共産党が代表であるが、その他にも同類はたくさんいる。
しかしながら、その40%の由来を、どこにあるか、それを考えなくては、このような議論は成立しないと思う。
つまり、我が国のGDPは500兆円であって、この10年間に伸びていない。経済成長率は、名目1パーセントあるかないかであって、実質成長はデフレによって成り立っている。
我々国民の「豊かさ」は、物価の下落によってもたらされたが、そもそも人件費も抑制されているため、名目はほぼイーブンになってしまうのだ。
そうすると、どうして企業だけが内部留保を伸ばすことができたのか?国内経済は成長していない、市場も成長していないのに。ついでに、少子高齢化で今後も成長の見込みは低い。

大企業が内部留保を増やすことができたのは、トヨタを筆頭に、彼らがグローバル化戦略をとって、海外の成長市場を取り込むことに成功したからだ。投資も海外に行われる。今後の成長があるから。
そうすると、大不況なのに円高というカラクリも理解できる。円が買われているのは、日本の将来を買っているわけじゃなくて、日本企業の海外展開力を買っている。低金利なのに円高のわけは、じゃぶじゃぶの円が海外に投資されているからである。
大企業が儲かり、中小企業は大不況というのは、手っ取り早くいえば海外展開力のある企業が儲かっているわけだ。
もはや企業規模の大小を問わず、海外を頭に入れていかないと、儲からない時代になったということである。

日本企業が、海外市場で儲けてきた内部留保に日本政府が課税強化するとどうなるか?私は、物事は道理の方向にしかすすまないだろうと思っている。

さて、来年は寅年である。
虎と言えば「虎穴に要らずんば虎児を得ず」という。行動の年である。
民主党政権の経済政策からは、全く期待はできないが、逆にいえば、どんな政権だって結果は大同小異のような気がする。
我が国の人口ピラミッドをみると、既に試合終了という感が深い。
小渕政権の時を思い出せばわかるように大規模財政出動をしたところで、景気は良くならずに国債残高が加速度的に積み上がるだけだし、その乗数効果は海外に拡散してしまう。
緊縮財政を行って財政再建をするのは重要だが、今の為替相場をみるに、あまりに極端な締め付けをしても資金の海外流出が加速するだけのような気もする。
戦後の日本の「政治の季節」は終わりを告げたのかもしれない。それは、たいへん結構なことだと思う。
民主党は、政治の終焉にこそふさわしい政党であって、そういう歴史的役割を着々と遂行しているようにも見える。

ところで、私はといえば、もちろん商売をなんとか軌道に乗せなければいけないわけである。
と同時に、これからを、どうやって人生充実させていくか?
などと考えていると、ぼちぼち、、、などと思う。
早いところsingleの名前を返上したいものである(笑)

しかし、私がまかり間違って結婚となったら、、、それでもsingle40でいいんだろうか?などと、ワケのわからんところで悩んでしまう年末なんであった。

では、皆様、どうぞ良いお年を。