Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

ロードレーサーかえる

世は自転車ブームらしく、結構なことであると思う。
しかし、人が増えれば、なかには不心得者も出てくる。これは仕方がない。

拙宅の車庫には、愛車が2台置いてある。
一応、雨がかからないように、という配慮であるが、屋内保管するだけのスペースがないためだ。猫の額のような住宅ですからなあ(泣)
自転車は、ランドナーロードレーサーである。

ところが、先日、そのロードレーサーが忽然と無くなった。帰宅したら、もうなかったのである。
ああ、やられたな、と思った。

最近のブームは、ロードレーサーかシングルスピードである。
細身のドロップハンドルなのだ。それがオシャレなのだそうだ。
シングルスピードのブレーキをはずす奴もいるらしいが、さすがに死ぬぞ、まじで。
ファッションで乗っているシングルスピードで、競輪選手みたいにバックが踏めるわけはないわな。

ふうむ、と思ったのは、ランドナーのほうが値段が高いからだ。
しかし、今の流行は、泥よけがついていてはいけない。ロードレーサーのほうがやられたのは、そのためだろう。
鍵もすごい太いのをつけていたが、なんと無事だったランドナーは、細い鎖の鍵しかついていなかった(笑)

それが、である。
先日の週末。ピンポンとベルが鳴る。
なにやら、えらく気軽な格好をしたお兄さんが「あのー、白いロードレーサーをお持ちじゃなかったですか?」
「ええ、そうですが」怪しい雰囲気で、用心しながら答えると。
「いや、その、それじゃないかという自転車が、近所にあるのを発見したんですよ」
「なに!!!!」
私は表に飛び出た。
お兄さんの案内で、家の裏の細い小道へ入ってしばらく。
電柱に立てかけられているその自転車は「おお。。。」間違いなく、私のロードレーサーだった。
交換したスギノのコンパクトドライブと再会である。

お兄さんは言う。「いやあ、あんな自転車、このへんじゃ見ないから。僕も自転車好きなんで、よく見てたんすよ。そしたら、先日からなくなってる、と思って。で、これを見つけたんですよ」
やたら気軽な格好のお兄さんは、同好の士であったのだ。
なんと有り難い。彼は、うちの町内に住んでいるのであった。
「とてもロードは買えないんで、クロスバイクなんですが」
こんな良い人が乗っているクロスなら、きっと素敵なバイクに違いない。
親切な人のおかげで、ロードレーサーは返ってきた。

返ってきたロードは、シートポストが持ち去られ、サドルもバックもなくなった。また、電装品がすべて持ち去られていた。メーター、ライト。
だけど、そんなものは、また付ければいいのである。さっそく復活させ、久しぶりに乗ってみた。
以前と変わらず、軽快であった。

私が一番へまだったことは、あの親切なお兄さんの名前を聞き損ねたことだ。
今度会ったら、自転車話でもしながら、一杯ビールをおごりたいものだと考えている。