Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

奇襲攻撃

都議選ですが、まさかの小池知事の奇襲となりました。
誰が見ても、結局は豊洲移転しかないだろうと思われた築地移転問題。
「決められない知事」の猛批判を浴びてきましたが選挙前に方針発表。

ま、そこまでは「争点つぶし」の戦術としてあり得る話だと思っていましたが、その結論が驚きです。
豊洲移転をしながら築地再整備、5年以内に市場機能を戻す」
まさかの「築地帰還プラン」をブチ上げたのです。
誰も予想しなかった策であります。

うっかり手を出した豊洲移転問題で、すっかり小池知事は身動きできない状態に陥っておりました。
まずは、手続き論を優先し「すべての調査が終わるまで」安全宣言を保留。
ここまでは「決定した回数の水質調査を終わらないけど安全宣言」をした舛添前知事のほうが可笑しいという都民も多かったです。
それでも「既定の回数の調査を終えて豊洲へ」という着地点だと、おおかたは考えていたと思います。
単に、手続き論の話でしたからね。
それが、規定の100倍を超える有害物質が出てきて、話がおかしくなりだします。
もちろん、地下水を飲むわけではないのですが「地下水を飲料水レベルまで浄化します、だから移転ね」と決定したのは石原都政時代の都議会。
その約束はどうなる?が出てくる。
ここで、身動きがつかなくなった。前任者の責任にして移転を決断する手もあったのですが、それでも都の約束違反で非難を浴びることは避けられない。
「そんなの共産党の陰謀だ論」もありますが、それを言うなら、過去の都議会の決定そのものが共産党の陰謀でしょう。東京の地下水を飲料水レベルまで浄化するなんて、アタマおかしいですもん(苦笑)。

しかし、すでに豊洲は6000億円もかけてつくっちゃったし、築地の老巧化も深刻で、これもどうにもならない。おまけに、こっちも汚染が見つかった。
「選挙目当てに引き延ばし」と言われつつ、実は身動きできない、というのが小池知事の実情だったであろうと思います。
ぐずぐずしているうちに都議選。
自民都連は、さきの知事選の復仇の一戦と燃えており、下村都連会長はおろか、安倍総理まで繰り出して、小池包囲陣を締め上げます。
「決められない知事」「都税の無駄遣い」攻撃は、相当堪えているはず。

小池知事も、ついに自民党に離党届を出して応戦の構え。
しかし、都民ファースト軍は、寄せ集めの烏合の衆。
これをまとめて、組織力と宣伝戦を繰り出してくる自民勢を迎え撃たないといけません。

今回は、オリンピック問題もあって、予算を絞りまくっているので、五輪利権を邪魔された電通が怒り狂っており、、空中戦も厳しい。
小池氏が知事選からみで韓国学校を潰したのも響いています。(広告業界は芸能界と同じで韓国閥です)
いよいよ、地上戦で勝つほか、手が無くなっているのです。

いかに戦上手で鳴る小池知事も、今回ばかりは定石通りの戦いしかできないだろう、と思いました。
ところが、ここで奇襲の築地帰還プラン。
ぱっと見ると派手ですが、検証に耐えるかと言えば疑問で、大きな都税の無駄遣いと批判され、壊滅的な打撃を被る可能性があります。
おそらく、自民都連は、そこを見逃さないはず。

しかし、このタイミングしかない、と判断したのでしょう。小池知事は、この築地帰還プランで、ついに軍を進めることを決意しました。リスク承知の強襲であります。

これは、都議選川中島ですね。
戦力的には圧倒的に優勢、攻囲を強め、ついに安倍大将まで出陣してきた自民都連勢。
劣勢の小池勢は、築地移転妻女山に籠もり、無為に日を過ごすかに見えました。
ところが本日、ついに鞭声粛粛川を渡り、自民都連軍と正面決戦する道を選んだことになります。

さて、どうなるでしょうか。
自民都連軍の「決められない知事」「無駄批判」挟撃が成功すれば、小池知事勢は完敗。
しかし、小池知事の「そもそも豊洲は誰のせい論」は鋭く自民都連を突くと読みます。
自民都連の批判が浸透するまでに、都連本陣を潰して投票日を迎えれば、小池知事の勝ちです。

この都議選川中島
史実をなぞるように、当初は小池謙信有利、そこから批判が浸透してきて終盤強烈な安倍信玄の追撃が届くかどうか、といった展開を予想します。
おそらく、両軍、ボロボロになるまで戦うしかありません。
自民都連も自民執行部も、歴戦の強者揃いですが、小池知事は選挙の天才。小勢ながら強悍な公明勢がついていますので、小池勢は意外に動ける地盤を手に入れています。
まさに、一進一退の厳しい地上戦による選挙になるでしょう。

東京都民としては、この際、双方がガチの論戦を戦わせて堂々雌雄を決することを期待しています。
ま、どちらに転んでも民進党だけは消滅だと思いますが(笑)まったく、カヤの外。
地方選がダメだと、国政は戦えません。
実は、民進党の終焉の選挙なんですねえ。