Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

都議選にみる封建制

さすが名うての選挙上手、小池さんの圧勝に終わった都知事選挙

しかも、366万票ですからねえ。史上2位ですが、史上1位はあの美濃部さんに遡るというんですから驚きです。

こういうのを「鎧袖一触」というんでしょうなあ。

 

正直なところ、山本太郎いわく「一本化しても絶対勝てない」わけでして、こりゃ野党の戦術云々のレベルではないですよ。

 

しかし、その中でも、都議の補選は4選挙区ですべて自民が勝ち、野党はひとつも取れませんでした。つまり、小池さんの手兵「都民ファーストの会」もとれなかったわけで、決して小池部隊が無敵というわけではない。

自民党都連としてみれば「小池には歯がたたないが、あくまで小池一人の話。その手下どもは、おそるるに足らず」と判断しているはずで、来年の都議選で前回の仇討ちをするべく、今から刀槍の手入れを念入りにすることになります。

都議会で都民ファーストが負ければ、都知事の行動には大きな制約がかかるわけで、自民党側のアレコレを小池さんは飲まざるを得なくなります。

そういう意味で、来年の都議選にむけて、本格的なスタートを切った選挙になったわけです。

 

ついでにいえば、自民党の国政選出議員は、実際には選挙区で実働部隊を持たず、選挙のときは都議の応援でもって戦います。

そういう意味では、昔の戦国時代の領主と似た立場にいるんですね。その選挙区を抑えているように見えて、実はそうではない。有力な豪族(つまり都議などの地方議員)に担ぎあげられた神輿というのが実態で、これらの豪族の意向には逆らえないのです。国政で補助金やら公共工事(もちろん紐付き)を引っ張ってくるのは、これらの豪族たちへの「御恩と奉公」の関係でして、国政議員が中央からカネを引っ張ってきて地方議員に落とす、地方議員はその「本領安堵」のかわりに、いざ国政選挙のときには合力するという関係です。

それがわかると、なぜ河井夫妻が選挙で地方議員たちにカネを配ったのか?が理解できるのです。

これは「調略」なのですね。

 

つまり。

民主主義の賜物である選挙制度を支えているのは、実は日本古来の封建制である、という(苦笑)

 

今回凋落したN国の立花さんが、なぜ地方選を一生懸命にやっているのか?そりゃ、地方議員を出さないと、国政で議席が取れないからですよ。

N国の場合は、もちろん資金稼ぎもあるのですが、それ以上に、やはり地方議員は国政選挙の実働部隊になってくれるのです。

選挙制度を少し研究した人なら、そこは自明の理です。

(立花さんの場合は、正しい戦略で国政政党になったのは良かったんですが、その後がいけなくて、失望を買ったわけです)

 

いつまでたってもそれが分からない、あるいは分かっているけど面倒くさくてやらない候補者は、いつまでたっても「泡沫」です。

まあ、泡沫候補というのは、それなりに味があって良いのですが。

泡沫扱いにならないための努力もしないで「マスコミの取り上げ方が不平等だ」などと叫ぶのは、不正選挙陰謀論を信じる馬鹿と同レベルなので、ほうっておくしかありません。何を言ってもムダです。

極左と極右が同じように「不正選挙だ」と騒いでいるのは微笑ましい光景でもあります(笑)。そこで一致するのかあ。

ニュース番組における編集が憲法違反でないことは、最高裁ですでに判決が出ているのにねえ。ま、調べもしないんでしょうけどね。