集団就職で上京、法政大学夜間部を経てダンボール工場勤務からの政界入り、まさに叩き上げの人生ですからねえ。
令和の今太閤、ということで、大いに頑張っていただきたいものですなあ。
総裁選では377票をとって圧勝したわけですが、これは事前予想どおり。
派閥で菅支持が固まっていたので、単に結果を確認するための選挙だったということですね。
で、次点が岸田さん。
89票で2位をキープしたことで「次」の目を残した、、、とは言えないと思います。派閥外からの議員約20票は「石破を2位にしない」ために、あらかじめ配分されたとの説が有力です。
絶望的な地方票10票。もちろん、事前に「菅長官当選」が固まっているわけで、岸田さんに投票して良いことは何もないわけです。いわば、この10票が「岩盤票」なのですね。仮に、あとで菅さんから睨まれるとしても投票してくれたわけなので。
菅さんは総務大臣経験者で、今でも絶大な影響力を持っています。日本の税制は、国税が重くて地方税はほんとに安い。つまり、中央がいったん税を吸い上げて、各地方に分配する仕組みです。なので、国会議員の仕事はこのカネを地方に持ってくることになる。地方が国に逆らえず、地方の事業はすべて国の出先機関が仕切るわけです。
この仕組みがある以上、地方は「勝ち馬に乗る」のが正しい。逆らっても良いことは一つもないのですからね。
それにしても、10票は「岸田さん、人気なし」を裏づけてしまいました。
この人のもとで、選挙を戦えるんだろうか?と自民党議員は考えます。
厳しいという評価にならざるを得ない。
岸田さんの「次」はほぼなくなった。戦としてみれば、大敗ではないでしょうか。
さて、石破さん。3位におわり「マスゴミの人気操作だけだった」というネットの声が溢れていますが、私は「破れて強し」だったと思います。
今回は岸田さんの宏池会をのぞく全派閥が菅支持で、その次点で石破さんは負け。なのに、地方票で42票をとった。先に述べたように、負け戦確定で味方を募るのですから、地方にとっては何も良いことがない。でもこれだけとったので、人気は岸田さんよりもあります。これは「岩盤票」の違いです。
もし「石破が勝つ」という状況になれば、菅さんに投票した勝ち馬地方票は石破に来ます。地方にとっては「勝つほうに乗る」のが正義です。
そして、議員票が26。石破派は19ですので、7人がこっそり支持してくれたことになる。他派閥は無所属も含めて、すべて菅支持ですのでね。
「負け戦」に「あまりにも哀れであるので、お味方つかまつる」という大谷刑部が7人もいたわけです。
石破「石田三成」(笑)は、このことをよく考えていただきたいものですなあ。
なんでここまで人望が党内でないのか。はっきり言えば、尊大だからだと私は思っていますが。
結論から言えば、石破さんのほうが目を残したと思います。つまり「総選挙で、自民党が勝つか負けるかわからないくらいに追い詰められた時」に、石破さんの出番となります。
「勝ち馬」がわからないときは、岩盤の厚い石破さんのほうにかける人が増えるからです。
ただし、今の野党の有様をみるのに、石破さんの出番はないと思います(笑)。
まあ、そろそろ引退し、煙たいことを言う長老の道を目指していただくのが良いでしょう。石破さんが必要なときは、自民党は負け戦モードで、相当ヤバいときでしょうから。