毎年、この時期になると、ひそかに隠れ家に行く。
世はGO TO EATだそうであるが、そんなもんは使わない。いつものオヤジに、わけのわからんグルメサイトに送客手数料を払わせることになるからだ。
オヤジにしてみれば、常連客の予約をサイトを使って受け付けると、いくらかの手数料を持っていかれるのは腹が立つ話じゃないかと思ってしまうのだ。
あんなもの、どうせグルメサイト企業にどっかのお役人が天下るための仕掛けづくりに過ぎない、と私は思っている。税金を投入したら、税金を収めている市民ではなくて、役人に感謝しろ、というのがあいつらの考えなのだ。
それをてんとして恥じることもない連中なのだ。
それが上級コクミンだ、というわけだ。
おとといきやがれ。
で、いつものように自腹でちゃんと酒を飲む。
酒は、自腹で飲まないとまずくなる。他人におごってもらうと、その人にお追従のひとつも言わねばならん。それが人の道だからである。
しかし、そんな人の道を実践すると、酒を飲んだのにかえって疲れることになってしまうのだ。
かくして「ろくでなし」である私は、自腹で安酒を飲むほうが美味い、という結論に達したわけである。
で、目当てはもちろん、松茸の土瓶蒸しだ。
あとはぶり照りとか、いくらおろしなどをつまみながら。
よし、今年も味わえた。ありがたい。また来年まで。松茸は、やっぱり一年に一回しか食えない(苦笑)。
おかげでありがたいわけで、まあ、それでいいんじゃないかと思うのですな。