Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

へずま氏、実刑サインを食らう

1年6ヶ月という求刑の相場からすると執行猶予が付く事案なので、検察が「矯正教育」という「実刑サイン」を出したわけです。

「迷惑系ユーチューバー」として、スーパーで会計前の刺し身を食って動画をさらした「へずまりゅう」氏の裁判。

本日、検察は懲役1年6ヶ月を求刑し、さらに「矯正教育が必要」と述べました。

 

単に、被害金額の大きさ、被害が回復されているかどうか(弁償したか)を考えれば、執行猶予は確実で、むしろ起訴まで持ってこられたのがよほど検察の心証がわるかった。当たり前ですが、刺し身の料金は撮影後に支払っています。

弁護士は「支払う意思を最初から持っていたので、窃盗については無罪」と主張しています。たしかに、窃盗罪の構成要件をかんがえると、つまり「盗んでやろう」と考えて(意思)実際に盗む(行為)が必要です。友人に何かを借りた、うっかり返すのを忘れてしまった場合は、行為としては「盗んだ」と同じですけど、意思が「盗む」がなかったので、窃盗罪にはなりません。

よくこういう事件で「弁護士はこんなやつの弁護をするな」とのたまう大馬鹿いけね考えの未熟の人がいますが、法的な根拠はあるわけです。

弁護士も法律家です、当たり前だけど。

 

このへずま氏、その事件後、警察から逃げるなかでコロナを移動しながら撒き散らした。警察の怒りをかった原因だと思いますが、この行為を罰する法がないので、「江戸の仇を長崎で」の厳しい求刑になったのだと思います。
ただし「法の下の平等」法律は万人に同じように適用されなければならない原則から考えると、法の恣意的な運用に当たるのではないか?という疑問がわきます。検察の起訴独占主義(同じ事案でも検察の胸先三寸で起訴されたり不起訴になったり、起訴されたら99%有罪だったり)の弊害もアタマにちらつきます。

 

ようは、へずま氏は「迷惑系ユーチューバー」の「見せしめ」で実刑を食らうか?

「見せしめ」には賛否両論あるんですが、世の中の安定に役立つという意見もありますが、私が述べたように「法の下の平等」で考えると、特定の人間だけが扱いが異なるのは正義に反しないか?という疑問がでるわけです。


普通なら裁判長はだいたい検察の求刑の8掛けで判決を出しますが、今回はどうするか?相場で考えると、実刑なら1年2ヶ月くらいか。

初犯なので、執行猶予がつくとすれば、減刑はなしで懲役1年6ヶ月、執行猶予3年のはずです。こっちのほうが相場だと思うんですがね。


私は、裁判長は悩むだろうと思います。