Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

ビール職人の醸造と推理

「ビール職人の醸造と推理」エリー・アレキサンダー

毎日暑い日が続く。こういうときは、冷たいビールを飲みたくなる。
しかし、今は緊急事態宣言中であるので、外で飲むことはできない。
よって、自宅でビールを飲みながらミステリでも読もう、と思って手にとったのがこれ。
心中の渇望が現れたチョイスですな(笑)。


主人公のスローンはアメリカ北部の町、レブンワースで町一番のクラフトビールレストランに嫁いできた。
子供は12歳で、夫のマックはクラフトビールレストランの跡継ぎだ。
物語の冒頭、スローンは夫の尻が日焼けしていないことに気がつく。
なぜって、そのとき雇ったばかりの20代のウェイトレスに夫がのしかかっていたので、その尻を見るはめになったからである。
当然、スローンは激怒。
夫は平謝りだが、彼女はとりあえず夫を自宅から叩き出す。まあ当然である。
スローンは、そこで外に働きに出かけることにして(夫はアテにならないからだ)近所の近々開店する新しいクラフトビールレストランに就職する。
このレブンワースという町はもともとドイツ移民の町で、ドイツ文化をそのまま持ち込んでおり、ビールづくりが盛んなのである。
ドイツ風のまちづくりとビールで町おこしをしているわけだ。
スローンは新しいレストランの開店に手腕を発揮。
競合店舗の男たちも、開店にはみんなが祝に駆けつけて場は盛り上がる。
ところが、その夜。
レストランの醸造タンクの中に、その日の開店祝にやってきていたビール職人の男が殺されていた。
翌朝、それを発見したスローンだが、なんと夫のマックが事件の容疑者になる。
彼にはアリバイがなかったのだ。
スローンは、夫は馬鹿だが殺人ができるような人間ではないと考え、レストランの仕事の合間に真犯人を探すべく、独自で聞き込みを始める。。。


まさに軽いビールの口当たりのような小説。ピルスナーといったところ。
おかげで、さくさくと読める。
何も難しい謎はないのである(笑)。
しかし、作中に挿入されるビールに関する蘊蓄はすごい。
この本を読むと、クラフトビールを飲みに行きたくなること、請け合いである。

日本でも、少し前に「地ビール」ということで、各地でクラフトビールによる町おこしが流行ったことがある。
あれ、どうなったんでしょうかね?
今でも「銀河高原ビール」などはちゃんと売っているが、あれは大したものだと思う。
一時のブームで終わらせず、事業として継続するほうが大変なのであろう。
その銀河高原ビールですが、少々意外なことに「世界の山ちゃん」で飲める。
手羽先唐揚げで売っている山ちゃんが、高コストの地ビールを扱っているのも、また大変なことだと思う。
たしかによく合うので、私は「山ちゃん」に行ったときは、必ず銀河高原ビールを飲むことにしているのだ。
痛風が気になるが、ええい、かまうもんか。辛抱たまらんわけである。。。

と、そこまで思ったものの、今や世は緊急事態宣言中。
たとえ五輪で金メダルで大騒ぎしていても(テレビのアナウンサーの絶叫がほんとにうるさい)やっぱり緊急事態宣言に変わりはないんですよ。
つまり、お店はやってません。

今日も、スーパーのお惣菜の手羽先でホッピーをやるしかないかな。トホホホ。。。