Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

自作LS3/5aサイズ試聴

昨日、帰宅して夕飯もそこそこに、ボンドの乾いた自作LS3/5aサイズのスピーカーを試聴する。
まず、FM放送を聞いてみた。ちょうど、NHK-FMブラームス交響曲4番を流していた。
好きな曲なので、嬉しくなってそのまま聴き入る。。。うん、悪くない。

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試聴

このサイズの密閉型なので、低音は限界がある。これは、本家のLS3/5aと同じである。
ただ、ウーファが思ったよりも頑張っていて、低音が思ったよりは出ている。
嬉しいことに、コントラバスティンパニの音階がきちんと出ている。
今まで使っていた8cmフルレンジのダブルバスレフスピーカー(写真の自作SPの横に立っている小さくて細長い白いSP)は、見かけよりは低音が豊かにでるものの、音が渾然一体となってしまい、音階がわかりにくかった。
言葉が悪いが「ズンドコ低音」なのである。譜面取りができないたぐいの低音だ。
音楽は、リズムと音階と音色でできるが、ズンドコ低音はリズムだけで、音程がわからない。音色もぶっとんでいるので、ドラムとベースの違いがわからない。ただズンドコいうだけである(笑)
そんなのは土人のタイコを聞いてりゃいいのであって、私の好きな音楽ではないのだ。
今回の自作SPは合格である。

その後、今度はCDで、ジャズやポップスも聞いてみた。
ボーカルの表現が見事なのには感激した。本家よりも、ボーカルのリアルさでは勝っているかもしれない(ウヌボレである)。
昔なつかしい久保田早紀さんのポルトガル録音アルバムを聞いてみたら(このCDはポルトガルで生ギター一本の名録音だ)まるで眼前で演奏しているかのよう。素晴らしい。
ただ、ビル・エヴァンスの「ワルツフォーデビィ」を聞いてみると、シンバルのブラシの音が随分控えめだ。
クラシックにもどり、モーツァルトクラリネット五重奏曲を聞いてみたら、クラリネットの音が柔らかくて非常に渋い。
どうも、音のバランスとして、ウーファがよく頑張っている反面、ツィータが負けている気がする。
LS3/5a的なバランスとも言えるが(一聴すると渋くて控えめなのが本家)高域の伸びが不足している。安物ユニットゆえ、仕方がない。

自作SPのネットワークは、ウーファがスルーで、ツイータだけ12dbオクターヴ型のフィルターに、6.3Ωのアッテネータを噛ませてある。
落札したジャンクSPのネットワークをそのまま流用したものだ。
この6.3Ωの抵抗(音が悪そうなセメント抵抗だ)をジャンプする方法がある。コンデンサーの値を小さくして、バランスをとる。長岡作戦である。
だが、そうすると、かなり活発な方向になるだろうと思うので、この箱では不足感が出そうである。
即断はしないで、しばらく聴き込んでから、ゆっくりと考えるとしよう。
今のままでも、決して悪いほうではない。

というわけで、初の自作SPの割には、納得の結果となった。
工作の腕が良ければ、もっとLS3/5aのコピーぽく仕上げる方法もあるだろうが(特にウーファ周りの処理。ウーファは後ろからつけたい)フロントバッフル穴を正面からきれいに抜くのが難しく、ユニットで隠れるように全面につけてしまったのである。
もし、次回にチャレンジすることがあれば、このへんはなんとかして、もっと本家の偽物レベルに近づけてみたいとも思う。
そうなると、今回は「習作」ということになるだろうか。
とにかく、まずはまともに鳴ることがわかったので、しばらくこのスピーカーを聴き込んでみるつもりだ。