昨日は、中古で手に入れたsonyのアンプ、TA-S2の修理をした。
いったんオーディオを撤退したのだが、結局スピーカーで聴く音楽の魅力を再確認し(イヤフォンでは味わえません)ふたたび音環境を構築した。
しかし、昔のような重厚長大なシステムは気が重い。これから老境に向かうというのに、20Kgのアンプなんか、ぎっくり腰のもとになるだけである。
それで、いわゆるミニコンポの類ばかりを入手してきた。
これらの製品は、中古で安い。安物オーディオで別に構わない。突発性難聴で苦しんだ耳である(今でも後遺症ある)。高級品はもう不要だろう。
で、中古のミニアンプを手に入れて聞いてみたら、これが面白いのだ。
各メーカーの音が「こんなに違う!」と唖然とするばかり。「安物はどのメーカーでも同じ」とは、聞いたことがない人の言であろう。実際は、安物は各メーカーが「つくりっぱなし」で音質調整もろくにしないのだと思う。よって、メーカーの音の差がモロに出る。
各メーカーの音の違いは、いずれ改めて書いてみたい。
今回手に入れたのはsonyのTA-S2という安いアンプ。しかし、一応エスプリシリーズの「E」という文字が入っている。これはsonyの高級ラインなのだ。
このアンプは、高級ラインのローエンドという位置づけなのか。
ヤフオクでは「音出ます」だけのシンプルな説明だった。鳴らしてみたら、片チャネルの音がでない。音量を大きくすると、とぎれとぎれに鳴る。
典型的なリレーの障害なので、リレーを交換することにした。
価格に似合わず、立派なトロイダルトランスである。コンデンサーも音質対策品が多数。チップコンデンサーでお茶を濁していないのは意外だった。
出力段は東芝のMOS-FETの2SJ200と2SK1429、通称「新型MOS」である。シングルプッシュプル構成。これはいい。6畳間では大音量は出せないので、シングルのほうが有利だと思う。
フォノはオペアンプ NJM4580Dだった。標準的である。
肝心のリレーはomron G5R-2232-24VDCである。これはすでに廃番で、後継のomron G2R-2A DC24Vを入手した。最近はネットという素晴らしいものがあっていいねえ。
さて、基板をはずしてひっくり返すのが難儀だと思いながら、底面のネジをはずそうとしたら、、、おや、底面にメンテナンス用の蓋があって、開けたらリレーに手が届くではないか。
ちゃんと保守を考えたつくりに感動。sonyに好感をもった。
さて、リレー交換を終えて、さっそく試聴。
よしよし、バッチリである。こころなしか、接点が新しくなったためか、音質アップ。
すごくオーソドックスなHiFi音で、どこにも特徴がない。ケンウッドのような透明感も、パイオニアのような高音キラキラも、ラックスマンのような太さも、サンスイのような躍動感もない、、、ラジオかよ?
しかし、FMを聞き、CDをかけてみると、実は意外に録音状態をきっちり描き出すのに気づく。これは「何も足さない、何も引かない」感じである。
今まで聞こえなかった細かい音も、意外によく拾ってくる。
正直にいえば、パッと聞いたときの「音の魅力」はない。MOS-FET特有の、サラサラした高音も、ほとんどないし。
だが、これはいいなあ。ほんとに「そのまま」の音だ。つくっていない、素肌の魅力である。
ボリュームにがりもなく、ファンクションスイッチの不具合もない。機能が少ないが、動作は至って固い。
ううむ、、、悪くない。
ということで、昨日は修理したsonyのアンプで1日楽しく過ごした。
それにしても、アンプが多くなりすぎている。3台はいらんだろ(苦笑)
こんなことをして休日遊んでいる。バカなオヤジだと思うのだが、それはそれで楽しいから、仕方がないんですなあ。
愛猫は、休日に私が出かけずに家にいるだけで、大満足しているらしいしね(笑)