先日、このブログで書いたように、YAMAHAの音が聞いてみたくてヤフオクでポチッとした(笑)ところが、この業者がとんでもねークズだった。
「動作確認済」のはずが、やってきたのは電源すらマトモに入らないジャンク。「どんな動作を確認したんですか?」「電源です」のやりとりのあとで、ブチ切れた私が「たいへん悪い」評価をぶちかましたのは言うまでもない。
中国人業者が電話してきてグタグタ言い訳するので「日本人をなめんなぁ!オレのメンツはどーなる」と中国ロジックで迎撃したらガチャンである。けっ。
で、そのジャンクアンプを「ジャンクです」でさっそく放流したところ、どういうわけか落札価格よりも500円高く売れたという(笑)
その勢いで(なんの勢いだろう)思わず中古品ただし今度は日本人業者ぽいところから落札したのは「PANASONIC SA-XR50」というデジタルアンプなのである。
実は、このアンプはすでに登場後15年くらい経っているのだが、登場時は2ちゃんねるで「某国内高級アンプメーカーac社にブラインドで数万円のアンプが勝った」という話で持ちきりになった。
実は、デジタル技術もオーディオでは本機の192KHz24bitから進歩はしていないので、これで充分だろうと思ったのである。
一度、評判のデジタルアンプの音を聞いたみたかった。
さて、さっそくCDプレーヤの光出力から光ファイバで、本機の光inにつなぐ。どういうわけか、光ファイバケーブルを1本持っていた。
こわごわ再生してみると、ちゃんとCDの44.1KHzという周波数が表示されて、、、あらら?ずいぶんスカスカの音だな。。。さては、またもスカを掴んだのか?疑心暗鬼しばし。。。
実はスカスカも道理、本機はデフォルト状態では映画再生用のセンターウーファ出力を使用する設定になっており、左右のスピーカーからは低域100Hz以下はカットされているのだ。低音が出ないんだから、そりゃスカスカになるわけだ。
ホームページからマニュアルをダウンロードして、スピーカーの設定を「L_R」「LARGE」にした。
さて、もう一度、自作の「なんちゃってLS3/5A」を鳴らしてみると、、、おおお、すんげー!!!と思わず呟いてしまった。
なんというか、音が透明で、ひとつひとつの楽器の分離がすごいのである。まるで蒸留水か、岩清水かという感じだ。
これに比べると、今までのアナログアンプは「お茶」である。コーヒーとか緑茶とか。
お茶の好みはあるが、ピュアな水がまずいという人はいないと思う。とにかく驚いた。
と同時に「これはオーディオの大変革を目撃しているんだなあ」と実感した。
従来の重厚長大なアナログオーディオが、生活の延長の座から滑り落ち、自動車におけるクラシックカー並の純粋な趣味の領域に入っているのも、わかる気がした。
すでに、もう「好み」しか残っていないのだ。
とにかく「良い音」=CDの「原音」、だと定義すると、この音はすごく近いと感じざるを得ない。単純に「高忠実度再生」を目指すオーディオは、少なくともアンプではおしまいだと思った。これが頂点で一つの回答じゃないか。すごい時代になったんだなあと実感した。
今までのCDすべて聞き直しである。そのぐらい、違うのである。
もうすぐ年末となる。
自室でのんびり、CDを聞き直す毎日が、今から楽しみである。
もうアンプを買うことはないでしょう。