Single40'S diary

「40過ぎて独身で」の作者が、あっというまに50代を迎えたブログ

べんけい飛脚

「べんけい飛脚」山本一力

年末に、ぎっくり腰の再発をせぬよう、ゆっくりと大掃除しながら読んだ。

これが2021年の読書納めの一冊となった。

 

本書は2部構成となっており、第一部は売れない戯作者、雪之丞が加賀前田家の専属の飛脚、浅野屋に依頼されて前田綱紀の伝記を執筆するまでの経緯を描く。

年の瀬をどう越えようかと思案していたくらい、貧乏暮らしの雪之丞であったが、浅野屋はそれでは豪気で鳴らした綱紀の伝記は書けないというので、衣食住を保証し、様々な配慮を見せる。そこで雪之丞は発奮し、必ず大傑作を書くと誓う。

第二部は雪之丞の書いた作品である。前田綱紀は加賀百万石の当主であり、将軍吉宗からも格別の好意を持たれている。しかし、老中とは仲が悪かった。

綱紀は、参勤交代でわざと1日はやく出立し、板橋宿に一泊する。板橋といえば東京都内で、普通はわざわざ泊まるはずがない宿場であり、そこに4000人の一行が泊まるというので大騒ぎになる。さらに、綱紀が無断で百人もの鉄砲隊を連れていることが判明し、宿場役人は困惑する。綱紀は老中に意地を見せると息巻いて無断で百人もの鉄砲を連れてきたのだが、このままでは関所が超えられない。そこで、浅野屋の飛脚が大活躍し、将軍吉宗みずからの書付を入手し、文字通り駅伝で飛ばしに飛ばして関所を越えるまでの前田家一行に届けるという話である。

 

年末を飾るにふさわしい人情噺で、評価は☆。

なかなか良い選択だった。

年の暮れは、こういうさらりとした話がいい。

 

そんなわけで、無事に年越しをして、2022年を迎えることができた。

予定通り、酒を飲んでは音楽を聞き、好きな本を読んで元旦は過ごした。

たぶん、今年も休日はこうして過ごすのだろうと思う。

ま、そろそろ勉強しなければならんとも思うので、資格をまた取るのもいいかなと思っている。

しかし、この正月は、好きに過ごすことに決めた。

愛猫ともども、今年も息災で過ごせるように、初詣で神様にもお願いをしてきた。

どれどれ、次の本を読もうと思うと、もう嬉しくてたまらない。

我ながら、どうしようもないですなあ。