自転車のペダルについては、自転車趣味の人はほぼ「SPDペダル」または「SPD-SL」タイプを使う。SPDというのはシマノが開発したペダルとシューズの組み合わせで、シューズ側の靴底に「クリート」と呼ばれる金属のヘラがついていて、それがペダルの受け側にはまって足が固定されるシステムである。
なぜペダルと足を固定するかというと、自転車のペダルは普通は「踏む」ときに力を加えられるが「引く」ときにはまったく仕事をしない。(反対側の足が踏んでいる間)
つまり、片足づつが交互に仕事をして自転車を進ませるわけですな。しかし、ペダルと足を固定してしまえば、踏むときだけでなく「引く」ときも仕事をすることができるようになる。(クランクを上に引き上げる力=引き足)これで、効率よく走ることができるわけである。
最初に出たのがSPDで、さらに足とペダルの密着度を高めた改良版がSPD-SLである。
で、私も実は、このSPDを使っていたのだ。以前にロードレーサーを所有していたときは、ペダルはSPD。しかし、何度か「立ちゴケ」を派手にやらかして、すっかり懲りてしまったんですね(汗)。
SPDをはずすためには、足のかかとを外側にひねるのであるが、うっかり減速してこれを忘れると「あれ、、、足が外れない!!!」となり、ペダルから足が外れないので当然に足を地面につくことができず、スローモーションでゆっくり派手にコケる。これが立ちゴケである。私は、記憶にあるだけで、たぶん4、5回はやらかした。
私は、クルマが嫌いなので郊外を走ることが多いのですが、そうすると、あちこちに起伏や車止め等もあり、何度も減速するので、そのたびに「立ちゴケ」の恐怖に怯えることになった。
SPDの効果は確かにあって、最高速度は貧脚ゆえに大して変わらなかったけど、長距離を走るときにはずいぶん楽であった。
しかし、立ちゴケを何度かやらかすうちに「やーめた」である。
そのうち、ロードレーサーを盗まれてしまい(自宅ガレージにおいて、あっという間)ずっとSPDとはおさらばしている。
このコロナ禍で自転車はすごいブームになっているらしく(そりゃ屋外運動できますし密になりにくいですからね)ロードレーサーは今注文して2年待ちがザラなのだそうだ。自転車屋さんに言わせると「2022モデルの入荷が2024とか、わけわからん」なのだ。
で、そうしてロードレーサーデビューした老若男女の新人さんたちが、みんなしっかりSPDを使っているようだ。
私は、いちばんゆるくバネを設定したときでも、タイミングによっては妙に外れにくいときがあって、つねに立ちゴケの恐怖に怯えていたんですが、最近の人達は平気なのだろうか?
すごいなあ、と劣等感を持つ老年自転車乗りなのであった。。。
まあ、普段は通勤ばかりですし、平ペ派(普通のフラットペダルのことを平ペといいます)でいいんですけどね。