Single40'S diary

「40過ぎて独身で」の作者が、あっというまに50代を迎えたブログ

ラスト・ウィンター・マーダー

「ラスト・ウィンター・マーダー」バリー・ライガ。

読み出してから気がついたのだが、この小説は「さよならシリアルキラー」シリーズ3分冊のラストに当たる。
私は、分冊の1、2をすっ飛ばして、いきなり完結を読んでしまったのだ。
まあ、こんなのは「あるある」なので、気にしない(笑)
実際に、読んで見ると、別に問題なく読めるし、それなりに楽しめた。前の話もおおよそ理解できたし。
完結だけ読んでもわかる小説もあるし、全部読んでもゼンゼンわからない(ティンカー・テイラー、、、だな)ものだってある(苦笑)

小説の冒頭は「ジャズは目を覚ました。コニーは目を覚ました。ハウイーは目を覚ました」である。
3人の登場人物は同じ高校に通う17歳で、ジャズの父がシリアルキラーのデント、ジャズのガールフレンドが黒人のコニーで、幼なじみの親友がハウイーである。
この物語は、主人公の父がシリアルキラー(連続快楽殺人犯)という設定の青春小説なのである。なんだそりゃ?(笑)

ジャズが目を覚ましたのはコンテナ部屋の中で、殺されてしまったFBI捜査官と、捜査官を殺した殺人犯(こいつも死体になっている。父親とは別人の殺人犯)と一緒という状況である。
ジャズは片足を撃たれており、失血して死にかけている。

コニーはどこかの隠れ家で、ジャズの父親デントに捕まっている。デントはシリアルキラーなので、コニーをいたぶって殺すつもりである。
ところが、そこに電話がかかってくる。そこでデントはコニーを縛り付けて出かける。
そのすきに、コニーは同じく隠れ家に囚われていたデントの妻の協力を得て、どうにか脱出する。

隠れ家をでかけたデントはコンテナ部屋に向かい、ジャズの足を応急措置で縫う。
デントは再び隠れ家に戻るが、コニーに逃げられる。
ジャズは踏み込んできた警察によって保護されるが、捜査官殺害の疑いもかかる状況なので病院で逮捕される。

ハウイーは事件に巻き込まれて病院で目覚めたが、大きなキズはなく、いち早く自宅に戻る。
そこでジャズが逮捕されたと聴き、親友のために動き出す。
ハウイーの助けを得て、ジャズは病院を脱出する。

そこから、ジャズは自分の父親でありシリアルキラーであるデントとの対決を決意。
コニーは危険だから警察にまかせるように説得するが、狡猾なシリアルキラーであるデントを警察は20年も捕まえられず、ようやく刑務所に入れたら脱獄されてしまったので、ジャズは警察を信用しない。
ジャズはデントのメッセージの謎を解き、生まれ故郷の街に向かう。
そして、ついに父親と対決する。
そこで、シリアルキラーである父がずっと逃げつづけることが可能だった秘密を暴露される。
なんと、殺人者には互助組織があったのだ。
その殺人者の組織の王が父親なのだろうか?
ついに、ジャズは意外な真相を知ることになる。。。


というわけで、前の分冊を読んでいないけど、特に問題もなく、それなりに楽しむことができた。
よく考えるとメチャクチャな状況なのだが、ちゃんと父親との相克だとか友情だとか、主人公の心の成長が盛り込まれているので、立派に青春小説している(笑)
評価は☆。


時々話題になりますが、重罪を犯してしまった家族の立場というのは大変でしょう。
海外の事情は分からないが、日本だと、かなり難しい立場に追い込まれるはず。
東野圭吾の「手紙」とか、重い話だった。
犯罪者自身の更生も難しく、さらに家族も厳しい。
一般的には「犯罪なんかするやつの自業自得」で終わる話なんでしょうが、家族はほんとに辛いと思う。
古事記とか読むと、スサノオなんてのは暴行罪のカタマリのようなやつで、それこそ天の岩戸の原因にすらなっているのに、それでもヒーロー扱い。
古代のほうがゆるかったんでしょうな。
時代が進むと文化も進むはずなのですが、こと「おおらかさ」においては退化する一方に見える。
私自身の子供の頃より、今のほうがルールを逸脱するやつに対する風当たりは格段に厳しいように思う。
それが進歩なんですかねえ。。。なんだか、ちょっと違和感があるんですがねえ。