Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

検閲がある国はわかりやすい

驚いたのが、中共の人民代表会議で、突然胡錦濤国家主席が中途退座をしたシーンである。新華社通信はあとで「体調不良のため」とコメントしたが、本当にそうか?は疑問である。

日本も同じだけど、政治家の健康問題は影響力に直結する。あの安倍元総理も、潰瘍性大腸炎の治療を隠密で行っていたくらいである。もしも体調問題であれば、隠して当然のシーンであった。

 

そもそも、中共は検閲国家である。上海でテレビを見ていても、突然画像が黒く途切れる国である。仮に「生中継」であっても、実際には十数秒のタイムラグがあって、そこで全部検閲している。都合の悪いニュースは隠す。

胡錦濤氏の途中退席のシーンが放映されたということは、「放映しよう」という意図があることに他ならない。

つまり、これから習近平独裁体制になって、過去の指導者はこのように退席させられますよ、と皆に見せつけるのが目的であったと理解してよいはずである。

このへんは、検閲のある国はわかりやすいのである。オッケーなシーンしか流れませんからね(苦笑)

 

もう一つ。

毎年恒例の経済指標の発表が、人民代表会議の最中に「延期」になった。

これも検閲の国である。一言で言えば「都合が悪い」ので発表しなかった。

相当に、ヤバい数字がでているのであろう。

 

習近平だって、ゼロコロナなんて継続したくはないのではないか。

しかし、中共の脆弱な医療体制でパンデミックになれば、恐ろしい被害が出る。日本とは違うのである。あちらは、お金はあるけど人権には興味がない国で、まして国民の健康などは眼中になかった。もちろん国民皆保険もない。

病院では開腹してから「これは状態が悪いから○○万元だ、すぐ払え」と医者が言い、払えないと言うとそのまま閉じてしまうという恐ろしい国である。まさかと思うが、真実なのである。今の支那人のジョークに「この国には共産主義が必要なのではないか」というのがあるくらいだ(苦笑)。

そんな状態なので、恐ろしくて規制を緩めることが困難なのである。そうすると、経済はいつまでも回復しないので、すさまじい数字がでているのだろう。

 

中共自身がコロナ前に試算したところでは、毎年6%以上の経済発展がないと人民の生活を支えられない、と言っていた。それが、コロナになって5.5%と言い出した。

ほんとは6%と言いたいが、どうしても無理なので下げたわけだ。その数字を地方政府が例によってさんざん数字を粉飾してつじつまを合わせた。

そのつじつま合わせすら出来なくなったのだ。

独裁者の習近平が、国内の不景気と不満をどうするのか?

台湾が心配するはずである。

 

もう、独裁者を止められる長老はいなくなった、というシーンであった。