Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

壺登場の背景、、、水清すぎれば濁る?

ついに壺大臣いけね山際経済再生大臣も辞任し、首相が任命について陳謝するという事態となった。内閣改造で壺議員は基本的に排除したはずなのだが、いちばん濃いところを残していたんだから、任命責任は言われるだろう。

岸田さんも、いつまで持つか。まあ、この人はまったく期待薄になっても安倍さんの禅譲を期待してずっと腰巾着を続けたくらい諦めが悪いので、最後まで粘ると思う。最後は安倍さんがしれっと高市さんを推すんだから笑ったなあ。

 

まあ、一連の壺議員ですが、この人達が出現した背景に、選挙制度を浄化しようとした(浄化しすぎた?)ことがあることは、指摘しておきたい。

 

もともと、日本の選挙は「企業ぐるみ選挙」であった。田中角栄が有名であるが、土建屋が総動員されて角栄さんの選挙を手伝った。別に角栄さんにかぎらず、自民党のセンセの選挙は土建屋が仕切るのが当然だった。もちろん、見返りは公共事業である。

で、暗殺覚悟のジャーナリスト立花隆がセンテンススプリングでロッキードをばらし、ついでに金脈もばらしたもんで失脚。

棚ぼたであとを継いだクリーン三木は、高まる世論批判をかわすために「企業ぐるみ選挙の禁止」を掲げる。まあ、しかし、これは看板だけだった。抜け道はいくらでもあった。

選挙のクリーン化が徹底されたのは細川護熙政権である。このとき、選挙運動員への報酬支払が原則として禁止となる。例外はウグイス嬢と選挙事務所の会計係くらい。

ちなみに、ウグイス嬢が朝から晩まで連呼して当時1万5千円はわかるが、今でも同額である。失われた30年おそるべし。でも、割に合わないわね。

 

それまでは、たとえばポスター貼り人員などの手当を払うことは認められていた。それ以前の角さん時代は土建屋の社員が貼っていた(苦笑)

三木政権で土建屋はまずいという話になり、ポスター貼り要員にバイト代を払うことになったわけだ。ま、そのバイト代は土建屋から出たりする。

で、細川政権では、バイト代を禁止した。「その程度のボランティアを集められないやつは、選挙に出るべきでない」というのである。

そりゃ細川さんは人気があったから、いくらでもボランティアは集まっただろうが、その他の有象無象議員はそうはいかない。支持者はほとんどが正業を持っている。会社を休んでわざわざポスター貼りをするほどの支持者を集めるのは困難だ。

そこに、燦然と登場したのが宗教団体である。なにしろ、信者はタダで、教祖様の指示通りに動く。政治家にとってはカネも票もありがたいのだが、そんなものはたかが知れている。しかし、実際に選挙活動を手伝ってくれるとなれば、万の援軍に等しいのである。新興宗教(=カルト宗教)というのは、教祖が生きているのが特徴なので、その教祖と話がつけば、万の援軍を得られるわけだ。その「話」の内容は誰にもわからないが。

 

かくして、かつての「企業ぐるみ選挙」「金権選挙」を浄化しようとして、新興宗教が政治に入り込むスキをつくったことになる。

この選挙制度改革で、もちろん公明党は強くなった。(保革伯仲のおかげもある)

統一はお祖父さんの岸信介以来の縁があるから、安倍さんの指示で動いた。全国どこでも、である。地元の県連と対立しても中央から候補者を送り込むことすら、可能になった。

 

オウム真理教事件のあと、あやしい新興宗教は公安が監視するようになった。

統一もそうである。

小泉内閣当時の公安白書では、「特定団体」として2年連続でその活動の特異性が記述された。しかし、団体の名称は伏せられている。

安倍内閣にかわった途端に、公安白書からは「特定団体」の記述が消えた。

 

先月、公安は当時の「特定団体」が「統一教会」のことであったと認めた。

しかし、白書から記述が消えた理由については、いまだに沈黙したままである。