さて、「５０の手習い」で始めた第二種電工試験であるが、次は実技である。
となれば、まず買わなければいけないのが工具だ。試験では、工具は自弁で持ち込みなのだ。
まず必須は「ワイヤーストリッパー」である。
電工の試験というのは、早い話が電線を切ったりつないだりするわけで、電線というのは感電防止にビニルなどで被覆してある。こいつを剥がす専用工具が「ワイヤーストリッパー」である。
ナイフで削る、というツワモノもいるらしいが、こちらはド素人で、とてもそんなワザはないのだ。
で、買ったのが左用の通称「ガッチャン」である。何を隠そう、私は左利きなのだ。
ワイヤーストリッパーで左用、というのを探したら、日本で唯一、こいつが見つかった。６千円と高額だったが、仕方なし、と購入したのだ。右利きであれば、ほぼ半額である。
少数者というものは、常に迫害を受けるものなのだ。しかし、私はLGBTではない。単に女性にモテないだけである。ほっとけ。
使ってみると、おお、なんのストレスもなくガッチャンと、分厚いビニール被覆が一発で剥ける。これはすごい。
楽勝じゃないか。そう思った私は、とんでもない甘ちゃんだったのだ。
本物の地獄は、ここから始まったのだ。。。（つづく）
