Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

人生の大病は只傲の字なり

今、実はいろいろと懲りもせず、新規事業の準備をしている。
うだうだ言っても仕方なく、なせば成るのだし、だめでもともと、である。

そのご指南をいただいている方と酒を飲みながら聞いた言葉である。
「人生の大病は只傲の字なり」
ああ、と思った。
王陽明の言葉だそうである。

今まで、調子に乗ったことがある。
バブルの時代、広告代理手の真似事をして、外車に乗り、表参道で事務所を構えた。
結果、最後は雲散霧消。

そこから立ち直り、とあるベンチャーに参加。株式上場までこぎつけた。
商品企画、販売企画は私の発案であった。
「俺がやったんだ」という思いがあったと思う。
結果、役員の中でも浮いていたと思う。
最後は、外資系傘下に吸収されることになり、私はいられなくなった。
しかし、思えば、全部の役員で力を合せて会社を守る気迫に欠けていた。
私自身の傲慢さに、大いに原因があったのではないか、と思う。

どんなにどん底を経験しても、ちょっとよくなると、人間は図に乗る。
調子に乗る。
そして、唯我独尊に陥り、周囲の人を馬鹿よばわりし、恬として恥じない。
そんなふうになる。
私は、それを身をもって、知っている。

自分の傲慢を、どうしたら抜くことができるだろうか。
私は、このごろ、考える。

いかなるときでも、いかなる相手にも、平静に接する。
驕らず、卑屈にもならない。

なかなかそんな人物はいないのであるが、私もそろそろ、年齢である。
この業病に向かい合わねばならん、と思う。

まあ、そんなことを言っていても。
またちょいと調子が良くなれば、すっかり忘れちゃうんでしょうなあ(苦笑)。