Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

2010-01-01から1年間の記事一覧

雨の牙

「雨の牙」バリー・アイスラー。著者のデビュー作品であり、高評価を得た作品。派手なアクションシーンがあり、ヒーローとヒロインの絡みもあって、映画化されたようだが、こっちは大コケしたらしい。もとより、小説しか読まないので、関係はないが。主人公…

op.ローズダスト

「op.ローズダスト」福井晴敏。あの「終戦のローレライ」やら「亡国のイージス」やらを書いた福井晴敏の作品。今度は文庫で上中下巻という大作である。舞台は東京、晴海である。opは「オペレーション」と読む。北○鮮の高官が日本に残した娘がいるのだが、そ…

ナイトホークス

「ナイトホークス」マイクル・コナリー。コナリーは大好きな作家だが、なかなか人気があって、書店でも新刊以外は売り切れていることが多い。しかしながら、古書店をこまめに見ていると、それでも旧本が見つかる。手元不如意なので、古本屋を活用している私…

デフレの正体

「デフレの正体」藻谷浩介。副題は「経済は人口の波で動く」。最近の新書ではベストセラーである。多くの書店で平積みとなっているし、著者は政策投資銀行の研究員。これは一読せねばならん、と私が考えたのは、もちろん「野次馬根性」だからである(苦笑)…

クルーイストン実験

「クルーイストン実験」ケイト・ウィルヘルム。サンリオSF文庫、絶版。ケイト・ウィルヘルムは日本では一般的には無名の作家であろうと思う。しかし、米国では、女流SFの代表的作家であった。いや、正確には、一時期の米国SFには女流作家しかいないくらいの…

銀座のカラス

「銀座のカラス」椎名誠。椎名誠の自伝的小説。前回読んだ「哀愁の町に霧が降るのだ」の続編であるが、主人公の名前は「松尾」とされている。サラリーマン駆け出しの主人公は、いわゆる業界紙の世界に入る。流通系紙であり、デパートを主に扱っている。そこ…

哀愁の町に霧が降るのだ

「哀愁の町に霧が降るのだ」椎名誠。東京小岩の昼なお暗い陋屋アパートで、青春時代を過ごす著者達の自伝的作品。このアパートから椎名誠はじめ、弁護士の木村晋介、イラストレータの沢野ひとし等のユニークな才能が輩出されていくのである。小説のはじまり…

起業のファイナンス

「起業のファイナンス」磯崎哲也。副題は「ベンチャーにとって一番大切なこと」。日本は、ベンチャーに冷たい国だとよく言われる。しかし、著者は言う。「そうではなく、イケてるビジネスが少ないだけ」なんだと。日本のベンチャーは、この20年間、小粒なも…

終わりのはじまり

ここのところ、マスメディアは「流出ビデオ」で大騒ぎである。犯人捜しは一段落し、あとはこの人物を「憂国の士」なのか、それとも「許されざる公務員」なのか、という話で持ちきりだ。もっとも、本人は、そういう話題になること自体を嫌悪しておられる様子…

アンティシペイション

「アンティシペイション」クリストファー・プリースト編。プリースト編集によるSF短編集。さすがプリーストくらいの大物になると、そうそうたるメンバーが寄稿するようだ。イアン・ワトスン、ロバート・シェクリイ、ボブ・ショウ、ハリイ・ハリスン、T・M・…

不可解な基準にもの申す

「尖閣ビデオ」なるものが「流出」したそうで。この扱い、ほとんど裏ビ○オ同然の扱いである。まあ、恥部が映っている、ということなんでしょうなあ(苦笑)もちろん、我が国の恥部である。それはそれとして。仙石長官は「内部流出なら、徹底捜査を」などと気…

反戦軍事学

「反戦軍事学」林信吾。amazonで酷評されまくっていて有名(笑)な本である。面白そうなので野次馬根性で読む。著者は「軍事知識というものは、戦争反対と叫ぶ以前に、市民常識として身につけておかなければならない」と主張する。「戦争反対だから、軍事の…

夢の蛇

「夢の蛇」ヴォンダ・マッキンタイア。すでに早川SF文庫でも刊行されているが、もちろん私はサンリオSF文庫でもっているのだ。だからなんだって言われれば、別になんでもありませんが。懐かしい作品だが、今読んでも充分におもしろい。主人公は女性治療師で…

遅番記者

「遅番記者」ジェイムズ・ジラード。手元不如意の時のもっとも手軽な娯楽は本である。なにしろ、古本屋という商売もあるのだ。しかし、カネがなくても娯楽を人は求めるのだな。「遊びをせんとや生まれけむ」そこまでかっこよくはないか(苦笑)で、本書であ…

自由に生きるとはどういうことか

「自由に生きるとはどういうことか」橋本努。副題は「戦後日本社会編」。なんとなく世間には逼塞した感が漂っている。まちがいなく、景気は2番底に落ちていると思われる。私が個人的な景気バロメータにしている銀座も、最近は本当にダメだ。ところで、景気…

終結者たち

「終結者たち」マイクル・コナリー。大変な時期なのだが、そのぶん、読書に逃避することはあるわけで。久しぶりのコナリーである。主人公のボッシュは、ロス市警をやめて私立探偵になっていたのだが、本作でめでたく復職する。作者によると「私立探偵の身分…

ウチのシステムはなぜ使えない

「ウチのシステムはなぜ使えない」岡嶋裕史。副題は「SEとユーザの失敗学」。なぜこんな本を読もうと思ったかといえば、それは今の私が「こんなシステムを作りやがって!」とユーザに怒られまくっているからである。その鉄火場ゆえ、なかなかブログの更新も…

はん亭ふたたび

景気も悪く、なにかと身辺もあわただしく、美味いモノを食うどころの話ではないのだが。しかし、たまにはリフレッシュも必要だ。というわけで、根津権現祭り見物に行く。ちょっとお祭りをみて、根津の町の路地裏を散歩。改めて気がつくと、猫が多い。猫を飼…

浪費のいいわけ

いよいよサンヨーのブランドが消える。サンヨーといえば、なんとなく松下や日立、東芝よりも「安くて」「ユニーク」「ちょっとちゃち」というイメージがあった。しかし、私はその「ちょっとちゃち」なところも含めて、サンヨーが嫌いじゃなかった。かつて、…

問題じゃないのが問題

尖閣の件だが、これは何も問題はない。日本の領土を日本が支配していて、外国の船が勝手に領海で漁業をした、あげくに巡視船に激突。外国船の船長は逮捕された。どこに問題があるのだろう?問題は、中共と台湾が、それぞれ、尖閣の領有権を主張していること…

どないもならん

結局、菅さんの勝ち。しかし、参院選で敗北を喫した首相が、党首選挙を勝ち、続投とはね。自民党でも出来なかった快挙、じゃなくて「怪挙」だと思うのだが。小沢氏は、最後まで「政治とカネ」攻撃に勝てなかった。清潔とは、そんなに価値があることなんだろ…

ちょっとまずいんじゃないの

剛腕で知られる小沢氏だが、女性天皇の容認発言があった。小沢氏が指摘したように、日本の歴史を遡れば、女性天皇がおられたことは事実である。だから、女性が天皇であっても、なんら問題はないと考える。むしろ、皇室典範が改正されてから60数年しか経過し…

究極の選択

少し前に、究極の選択というクイズ(?)が流行った。「美人のオカマとブスの女子、どちらと付き合うか?」というようなものだった。普通に考えれば「どっちもイヤ」なのだが、このクイズの味噌は「必ずどちらかを選ばなければならない」という理不尽なルー…

雨の日の猫はとことん眠い

「雨の日の猫はとことん眠い」加藤由子。3ヶ月ほど前のことである。強い雨が降っている夜に、住宅ローンの塊たる我が家に帰宅してみたら、玄関先になにやらいる。暗いこともあるが、まっくろである。それが子猫であると分かるまでに、しばらくかかった。近く…

密封

「密封」上田秀人。海外小説ばかり読むのに飽きたので、久々に和物と思った。しかし、古典は読むのに骨が折れる。日本人のくせに、情けないことである。で、妥協点が「時代小説」。いい加減な男ですなあ(泣)この上田秀人氏の奥右筆シリーズだが、「このミ…

出陣

どうやら、小沢元幹事長は、ついに出陣するようである。小沢氏については、いまだ「政治とカネ」の説明問題がついていない。小沢氏の説明は説明になっていないし、その資金源に関する説明は二転三転している。「偉いお役人様が調べたのにシロだったのだから…

居酒屋かもめ唄

「居酒屋かもめ唄」太田和彦。私は、太田和彦氏のファンである。DVDも持っている。週末に、のんびりと眺めては愉しんでいる。内容といえば、たんに太田氏が居酒屋に行って酒を飲むだけなのだ。この人は、日本酒を女性にたとえるという妙な癖があって「あ~、…

支離滅裂とはこのこと

菅政権のむなしさは言うまでもないが、その中でも筋金入りの○鹿がこの仙石氏だろうと思う。日韓条約当時の韓国は「軍事政権」だったので、当事者能力がないと、とんでもないことを言いだしたのである。猛暑で、アタマがいかれたに相違ない。なぜと申すに、考…

迷宮の神

「迷宮の神」コリン・ウィルソン。C・ウィルソンはデビュー作「アウトサイダー」で、当時の世界の若者に一大旋風を巻き起こしたそうだ。そうだ、というのは、私が大学時代ですら、それは既に昔の話になっていたからである。ビートルズが流行った時代なんだか…

宇宙の未解明問題

「宇宙の未解明問題」リチャード・ハモンド。久しぶりにブルーバックス。宇宙論の本というのは、ヘタなSFよりもぶっとんでいて、センスオブワンダー満載だと思うのは私だけか(苦笑)。本書は、そもそも宇宙は定常状態なのか、膨張した後に再び縮小するのか…