Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

2006-01-01から1年間の記事一覧

どうぞ、よいお年を!

今年も終わり。色々とあったけど、なんとか終わりそうである。本年最期の記事となります。このような、男やもめの屁理屈ブログを読んでくださり、あまつさえコメントまでくださった方々に、心から感謝申し上げます。賛同、ご批判、すべて感謝申し上げます。…

イヴの7人の娘たち

「イヴの7人の娘たち」ブライアン・サイクス。動物の細胞の中には「ミトコンドリア」という小胞があって、こいつがエネルギーを生成しているのだが、このミトコンドリアは母系遺伝する。かつて、皇位継承問題の議論の時にY染色体が男系遺伝する点が指摘され…

自分は死なないと思っているヒトへ

「自分は死なないと思っているヒトへ」養老孟司。養老氏の本は、いつも同じ事を繰り返し繰り返し、書いている。だから「養老思想」が嫌いな人は「なんだ、同じような駄本を書きやがって」となる。私のように、好きな人間は「お、また出たか」と買ってしまう…

同床異夢---つまらぬ独白

昔、ウガンダにアミンという人食い大統領がいて、こいつの評判ときたら最悪を絵に描いたようだった。で、この大統領が、隣国と不和になったときに「(代表者同士の)ボクシングでカタをつけよう」と提案して、国際社会が呆れたことがある。アミンは元ボクシ…

武士道

「武士道」新渡戸稲造。今や日本人には「武士道」は死語だろう。そういう時代は、遙か遠くに去ってしまった。原文は英語であるが、もちろん、私の英語力でこの名著が読めるわけもないのであって、翻訳本である。武士道を一言で言い表すのは難しい。著者は武…

夜間飛行

「夜間飛行」サン=テグジュペリ。私は「星の王子様」を、この歳に至るまで未読である(白状)。子どもの頃から「童話」が苦手だった。いかにも「子ども向け」というのは、なんとなく馬鹿にされているような気持ちがしたからである。それに、いかにも「いい…

成果主義と結果責任論に思う

先日、ウィニーというファイル交換ソフトウェアの開発者に対する有罪判決があった。法理から言えば、法が裁く対象は「行為」でなくてはいけない。意志は、その行為と一体になって、犯罪となる(構成要件)。つまり「人を殺してやろう」と考えたとしても、実…

信玄の戦争

「信玄の戦争」海上知明。たしか、新田次郎だったか海音寺潮五郎だったかだと思うが「戦国最強武将は、武田信玄か上杉謙信」だと論じているのを読んだことがある。「その他の武将は比較にならない、この二人が抜群に強い」という。全く同感である。しかし、…

クリスマス・カロル

「クリスマス・カロル」ディケンズ。この季節ですから(笑)。子供の頃に読んで以来。たまには、ね。正直思ったのだけど、この作品が「名作」として人の心を打った時代があったのだな、としみじみ感じた。今、すっかり「すれっからしの大人」になってしまっ…

日米開戦の真実

「日米開戦の真実」佐藤優。大川周明の「米国亜細亜侵略史」「英国亜細亜侵略史」から、当時の日本が米英と開戦するに至った理由を解説した本。大川周明の分析によれば、日本の戦争は自衛戦争である、という単純な見解ではない。ではなく、大亜細亜主義とい…

「自転車の安全利用の促進に関する提言」-馬鹿の見本

先日「自転車の歩道通行を許可する」という方針を警察庁が固めたことがニュースになった。今までは「原則、車道通行」で「特別に認められた道路」だけが(標識がある)歩道通行可、だったのである。だから、単に「法律を現状にあわせた」ものだろう、とたか…

樗のように

今川氏真は、父の今川義元が桶狭間で戦死した後、駿河・遠江・三河の三カ国を1代で無くした無能として名高い(笑)。だけど、ものは考えようだろうと思うのだ。氏真は、和歌をよくし、公家と連歌を楽しみ、蹴鞠の名手だったと伝えられる。国を無くしたこと…

結婚できないのは贅沢

先日、テレビを見ていたら「30代で結婚できない女性」が取り上げられていた。皆さん、なかなか美人だし、仕事もちゃんとこなしておられる。なんで相手がいないのか、不思議なくらいである。理由はいろいろあるようだ。しかし、共通しているのは「結婚したい…

自転車少年期

「自転車少年期」竹内真。著者の同名の単行本を改稿した文庫版。単行本の改稿具合が気になるので、思わず買って読んでしまった。ふうむ。。。これ、そんなに「いい話」かなぁ?ちょっと、正直なところ、イマイチううむ、、、と思わぬでもない。単行本は、「…

秀吉と利休に思う

朝顔が庭に沢山咲いたのを見た秀吉は、ウキウキして「おい、利休。見事な朝顔だな。この朝顔を愛でて茶を一服参ろうではないか」と言った。利休「はは。それでは、準備をいたします。明朝、おいでください」秀吉「うむ、楽しみじゃのう」と言いつつ、足取り…

臆病者の株入門

「臆病者のための株入門」橘玲。私は、株式投資をやっていない。なぜかというに、私の人生そのものがギャンブルみたいな生き方(笑)である上に、今の会社の自社株を持っている以上、その株式の価値を高めるのがまず先であって、よその会社に投資するのは余…

論争 格差社会

「論争 格差社会」文春新書編集部。「小泉改革で格差が広がった」と巷間よく言われる話だが、本当に格差は拡大しているのか?格差問題に関して賛否両論、ごちゃごちゃと取り混ぜた本である。それだけに、なかなか面白い。まず、よく言われるジニ係数を持ち出…

千円札は拾うな

「千円札は拾うな」安田佳生。一応(!)経営の本だけど、かなり売れているらしい。野次馬根性を発揮して一読。ううむ、これはなかなか。売れている意味がわかるなぁ。著者は、すごい苦労人なんですね。この書を読むと「ああ、苦労したんだなぁ」とわかる。…

プリンシプルのねえ日本

なんだぁ、今さら復党なんて、戻る奴も恥知らず、戻す奴もあんぽんたんだ。どいつもこいつもプリンシプルのねえ奴らだな。だいたい、ことをさかのぼりゃ、小泉前首相が「郵政民営化」を公約にかかげて、自民党総裁選を勝ったことだったわな。今日のニュース…

待てない。

ストレスからちょっとメンタルに変調を来して、しばらく楽をさせてもらっていた。それで、ブログなどにも手を染めることになったのである。しかし、どうも本体の一部の事業が思わしくないようで、なんとかしてくれと言われて、やむなく立て直しをすることに…

寝ながら学べる構造主義

「寝ながら学べる構造主義」内田樹。私は「○○入門」というやつが大好きである。「1日でわかる××」「サルでもわかる▲▲」の類の本ばかり読んできた。現代というのは幸福で不幸な時代で、何かを考えても、だいたい先人がそんなのとっくに考慮済みなのである。で…

自殺する人々に

いじめによる自殺が話題になっているが、実は子どもばかりではない。冷たいことを申すようだが、統計上、昔から若者の自殺は多かったはずである。ただ、近年は、中高年の自殺者も増えて、毎年3万人以上の方々が自ら命を絶たれている。苦しむ結果として大人…

中国 核ミサイルの標的

「中国 核ミサイルの標的」平松茂雄。中国は50年代に米国から核攻撃の威嚇を受けて外交上の譲歩をしたことから、核開発を決断。最初の核実験を1964年に行っている。これはフランスと同時期であり、核装備国家としては既に中堅と言える実績を積んでいる。中国…

シュリーマン旅行記 清国・日本

「シュリーマン旅行記 清国・日本」H・シュリーマン。「シュリーマン」とは、あのトロイア遺跡の発掘で有名なシュリーマンである。彼は、幕末の日本に来航して、大変面白い旅行記を書き残しているのだ。あのトロイア遺跡発掘の6年前である。まだ日本は明治…

臓器移植、我せずされず

「臓器移植、我せずされず」池田清彦。病気腎移植問題が持ち上がっているので、この本を思い出して再読。なぜかというに、「病気腎」を移植することの是非の以前に、そもそも「移植医療」に関する賛否があるはずだ、と思ったからである。著者は、タイトル通…

幼年期の終わり

「幼年期の終わり」アーサー・C・クラーク。この超古典を、思うところがあって再読。本作はSF小説史上の「金字塔」「歴史に残る」「ベスト3入り確実」とまで謳われるわけだが、現在読み返して、やはりちょっと古びているな、と思う。しかし、これが50年代の…

いじめについて

いじめ自殺に関する報道がつづく。マスコミは、ネタになると思えば盛り上がるから、どんどんテレビで放送する。そのテレビを見た子どもが「僕も死んじゃおうか。。。」となっているような気がする。社会の問題であることは確かだが、報道には自省が必要では…

未履修問題

nazunaさんもブログでご指摘されているように、実は私の高校生の頃(すでに四半世紀前くらい!)だって、「進学校」ではそんな話はざらに転がっていたように思う。なので、本音を言うと「何を今さら」となるのだけど。ただ、気になることがある。それは、こ…

秘録 東京裁判

「秘録 東京裁判」清瀬一郎。東京裁判で有名な「清瀬動議」を行った弁護人、清瀬一郎の東京裁判回想記である。清瀬動議とは、「そもそも、戦勝国である連合国は、この戦争の当事者であるから、裁判を管轄する権利がない」という主張である。勝者によって捌か…

下流喰い

「下流喰い」須田慎一郎。消費者金融と闇金のなまなましい実態のルポ。ところで、本日、大手消費者金融3社が巨額の赤字予想を発表した。いわゆる「グレーゾーン金利」が廃止されることで不当利得返還請求がいくらに達するか、全く予想もできないほどだが、…