Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

2009-07-01から1ヶ月間の記事一覧

美徳

イタリア観光に行き、「ぼったくり」に逢った被害者が、イタリア政府の招待を「イタリア国民の税金を使うことになる」と断ったそうである。ニュースは、これを「美徳」と報じたようだ。まったくその通りだと、私も思う。くだんの男性は女性と二人でローマの…

闇の左手

「闇の左手」アーシュラ・K・ルグイン。大学時代に読んで、非常に印象に残った作品。いわゆるジェンダー問題を扱った作品は、どちらかというと金切り声系のアッチの世界系な(笑)作品が多いわけで、ジョアナ・ラスとかが典型。もはや小説の体をなさずに崩壊…

腰がひけてる

老師が久々においでになったので、茶など出して雑談をした。私「ところで、老師。このたびの解散総選挙のことですが」老「政治向きの生臭い話ならば、新聞やテレビで間に合うじゃろ。ワシに聞くな」私「いやいや、そうではなく。もっと些末な小市民な視点で…

円周率を計算した男

「円周率を計算した男」鳴海風。江戸時代の日本の数学レベルが高かったことは有名である。本書は、江戸時代の和算家たちを取り上げた連作短編集で、冒頭作が表題の「円周率を計算した男」建部賢弘である。かの「算聖」関孝和の弟子であった。建部は、関の弟…

孫は祖父より1億円損をする

「孫は祖父より1億円損をする」島澤諭・山下努。副題は「世代会計が示す格差・日本」最近、この本を読んでたいへん衝撃を受け、再読していた。読めば読むほど唸るばかり、である。最近、格差問題というのでマスコミは大騒ぎしているが、世界でも日本は格差…

冠を正しうして

ご覧の通り、自民党は都議選において大敗しました。麻生さんは、決死の解散に打って出ましたが、これは儚い抵抗で、たぶん再び大敗し、自民党は下野することになるだろうと思います。もっとも、政権の座についた民主党が、そのまま安泰とも思われませんが。…

ラスプーチン

「ラスプーチン」コリン・ウィルソン。「賢者の石」で有名なCウィルソンによるラスプーチンの評伝である。日本でも西洋でも、ラスプーチンといえば「怪僧」「ロマノフ王朝を滅ぼした香具師」「ロシアの道鏡」みたいなイメージが定着している。そういえば、先…

貧乏は金持ち

「貧乏は金持ち」橘玲。橘氏は、前書きでこう言う。「みんなが好きな仕事に就けて、毎年給料が上がっていって、会社は一生社員の面倒を見てくれて、退職すれば悠々自適の年金生活が待っていて、病気になれば国が下の世話までしてくれる──そんな理想郷を勝手…

論戦力

「論戦力」筆坂秀世。私は、元日本共産党の筆坂氏を、たいへん高く評価している。こんなことなら、現職のときに、もっと共産党を支持しときゃよかった、と思ったくらいである(笑)事実、たまに投票してみたりもする。もちろん、その主張を全部肯定している…