Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

2012-01-01から1年間の記事一覧

埋没しちゃったけど

国政選挙のなかで、すっかり猪瀬氏の圧勝で決まった都知事選挙。しかし、都知事選は面白い。「インディーズ候補」が面白いのである。きっと、供託金も没なんだろうに。300万円は、シャレにしては痛い金額であると思う。まさに、体をはっている人たちだ(苦笑…

テレビは見てはいけない

「テレビは見てはいけない」苫米地秀人。オウム真理教信者の「脱洗脳」で名を売った著者である。いまや「脳科学者」である。仄聞するところによると、脳科学、という学問はない、そうである。「脳科学部」とか「脳科学科」なんてないわけで。つまり「言った…

露の玉垣

[露の玉垣」乙川優三郎。昨日の記事に書いた井上久助の話は、この作品集の中に挿話としておさめられている。実際に、新発田藩の家老、溝口半兵衛が藩の世臣譜19巻10冊を書き残した。それらの中におさめらたのは、歴史上まさに名もなくうずもれた人々であるわ…

退場のとき

昨日の衆院選の結果を見ながら、「ああ、終わったな」と思った。自民党は大勝したが、それを喜ぶ気持ちは少なかった。あえていえば「当然の結果」だったから、特に感慨もない。それよりも、多くの現職閣僚が枕を並べて討死する民主党の有様をみて「これは終…

原発賠償の行方

「原発賠償の行方」井上薫。「冷温停止状態」という新語を生み出した福島原発事故であるが、その避難民の賠償という問題も、まだこれからの段階である。本書は、いまだ事故の現在進行形中の時期に書かれたものであるが、その指摘するところは、たぶん現在と…

進歩なのか?

5年間使い続けた携帯がいよいよおかしくなり、仕方なくドコモショップへ。何しろ、根がミーハーである。ゆえに、最近話題のスマホとやらにしよう、と決めた。実際、アプリがどうたらこうたら、仕事でも話題になるわけで、ちょっとは触ってみたかった。で、今…

僕はガンと共に生きるために医者になった

「僕はガンと共に生きるために医者になった」稲月明。自ら手術不能(インオペ)の癌になってしまった内科医の闘病記である。癌は、それだけで死に至ることは、あまりないそうである。ともあれ、病巣を切除できれば、それで治癒が見込めるからである。しかし…

「斬」綱淵謙錠。第67回直木賞受賞作。ほぼ満票であったそうな。読んでみると、それがわかる。処女作にして、この出来栄えなのだ。圧倒的である。舞台は江戸から幕末を経て明治へと移っていく。その時代の移り変わりのなかで、主人公の山田吉亮の苦悩が描…

藤巻健史の実践・金融マーケット集中講義

「藤巻健史の実践・金融マーケット集中講義」藤巻健史。一部では、その為替予想のはずれっぷりから「はずれ藤巻」なる罵倒語すらあるという藤巻氏の著書。しかし、藤巻氏は、もともとは現場バリバリの凄腕トレーダーだったのであり、その金融市場に関する知…

やるやる詐欺作戦

自民党安倍総裁の「無限緩和」発言が波紋を呼んでいますねえ。私も、マサカ安倍さんが「リフレ派」だと思っていませんでしたので、少々驚きました。たしかに、安倍さんの言うとおり、小泉政権以後の政権はすべて「デフレ退治」に失敗したわけです。これがあ…

あやめ横丁の人々

「あやめ横丁の人々」宇江佐真理。舞台は江戸中期。主人公の慎之介は旗本の三男坊で、他家と婚約ととのい、養子にいくことになる。ところが、その祝言の席上で、花嫁と相思相愛の仲の用人が花嫁を強奪。慎之介はこれを追って「今戻れば、不問にしてやる」と…

弁護人

「弁護人」スティーブ・マルティ二。主人公は弁護士のマドリアニ。それまでの活動拠点のサクラメントを離れて、サンディエゴに引っ越してきた。サクラメントには疲れた、ということらしい。もう少しのんびりした南の地方都市で働こう、というわけだ。で、さ…

ベルファストの12人の亡霊

「ベルファストの12人の亡霊」スチュアート・ネヴィル。主人公はフィーガン。元北アイルランドのリパブリカン(共和派)の戦士である。和平合意がなされた後、彼は周囲の尊敬を集めつつ、酒場で酒におぼれる日々を送っている。彼には、統合失調症のような症…

なせばなる

iPS細胞の研究で、京都大学の山中伸弥教授がノーベル生理学賞を受賞した。快挙であり、心からお祝いを申し上げたい。おめでとうございます。その山中教授だが、昨日のテレビで「受精卵は、母体に戻せばかなりの確率で胎児に育つ。受精卵を使う研究はどうして…

日本人へ リーダー論

「日本人へ リーダー論」塩野七生。民主、自民の両党とも党首選挙が終わり。さて、そもそも現代の「リーダー」とはいかなるものか?というわけで、本書を読んだ。とはいっても、この本は2003年から2006年まで文芸春秋に連載されたものを採録したのだ…

ハズレ馬券の言いわけ

自信たっぷりに「総裁は石破さん」と賭けた私です。結果は、あえなく討死(泣)まあ、安倍さんなら、仕方がないか。期せずして「再チャレンジ」の人、有言実行となりました(笑)。今度こそ、ぜひとも頑張ってもらいたいものです。少々「負け惜しみ」を。石…

誤用がひろがる

文化庁「国語に関する世論調査」で、言葉の誤用が広まっているという調査結果が報告された。以下引用。「にやける」。本来の「なよなよとしている」という意味で使っている人が14.7%だったのに対し、「薄笑いを浮かべている」と答えた人は76.5%に…

やぶにらみ総裁選

民主党は野田さんで決まり。いろいろ出てますが、まあ、これは既定路線でしょう。申し訳ないが、あとは泡沫扱いですね。問題は自民党です。事実上の「次の総理」ですからね。で、私は、ずばり石破さんと読みます。町村さんは、機先を制したはずが、安倍さん…

不真面目な提案

日本人は言霊の民族でありますので、言葉から世間を変える、という方法論はアリだと思うのです。以前に「暴走族」という言葉があって、これが「カッコイイ」イメージがあるのが問題ではないか、と考えた知恵者がいたようです。で、ついた名前は「珍走団」。…

順当にいけば

10月臨時国会を召集、冒頭解散で11月4日が選挙です。来年度予算編成をしないといけないし、野田さんは問責決議を参議院でくらってしまったので、審議ができないですからね。その前に、自民党も民主党も党首選で「選挙の顔」を決めることになります。自民党…

ブルー・ヘブン

「ブルー・ヘブン」C.J.ボックス。前回に読んだ「沈黙の森」が面白かったので、同じ著者の作品を入手。舞台はアイダホ州。釣りに出かけた姉弟が、森の中で殺人事件の現場を偶然目撃する。男5人のうち、突然1人が、ほかの4人と口論したかと思うと、ピスト…

沈黙の森

「沈黙の森」C・J・ボックス。主人公はワイオミング州の猟区管理官。禁漁期間の密漁の取り締まりをしたり、自然保護をしたりする仕事である。いわゆる公務員にあたるわけだ。主人公は、うっかり密漁中の人物を逮捕したら、それが就任したばかりの副知事だっ…

日本の難点

「日本の難点」宮台真司。私は宮台ファンではないのであるが、しかし、この人の論理の切れ味の鋭さにはいつも感心する。地頭がいいって、たぶんこういうことを言うんだなあ、と。で、本書である。やっぱり面白い、けど、すごくヘビーな内容を含んでいるなあ…

私はイマジンしない

8月15日といえば、我が国では終戦記念日である。さきの大戦における多数の戦没者を偲び、平和を尊さに思いを致す日でもある。靖国に参拝する人も、まず、ほとんどがそのような考えであろうと思う。どこかのおかしな東大教授が書いた本のように、なにも悲しみ…

破産寸前の男

「破産寸前の男」ピーター・バーセルミ。主人公のボーモントは弱小広告代理店を経営している。しかし、資金繰り急迫。秘書にろくに給料も払えなくなり、クルマを売ろうにも思った値段でうれず、タイプライターが一台いくらかと考えている。もちろん、債権者…

夢があるなら追いかけろ

「夢があるなら追いかけろ」エルンスト・マルムステン。副題「世界を相手に勝負した企業家の成功と失敗」。史上最大の破たんをしたインターネットスタートアップは何か?色々な候補があるのだが(苦笑)本書で語られる「boo.com」は「etoys.com」と双璧だろ…

下流志向

「下流志向」内田樹。この人の本は大概面白いのだけれども、この本は無類に面白いと言っていいんではなかろうか?ベストセラーになったのも、むべなるかな、である。最近の子供たちが勉強しなくなったとか学級崩壊とか言われるが、それはなぜか?それに対し…

結局おこちゃまだから

小沢新党なんて、いまさら誰も期待しません、みたいなコメントがあふれかえっていますが。「民主党に期待した」人が、いまになって堂々と述べるわけで。こういうのを「どのツラさげて」というんだろうと(むにゃむにゃ)。まあ、それはそれとして。小沢新党…

ごもっとも。

消費税法案、衆院を通過しましたが。案の定、小沢グループは「反乱」。そこで、自民党の小泉進次郎氏「なんでマニフェストで『やらない』といったことを『やる』といったほうが正規軍となって、なぜマニフェストを貫けといったほうが反乱軍となるのか」と疑…

神無き月十番目の夜

「神無き月十番目の夜」飯嶋和一。この人の作品は、以前に「始祖鳥記」を読んで、ひどく感心した。で、本書を読んでみたのだが、、、すごすぎます。傑作中の傑作。すごい作家である。なんでこんなすごい作家がイマイチ有名でないのかといえば、寡作だからに…