Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

2018-08-01から1ヶ月間の記事一覧

愚行録

「愚行録」貫井徳郎。同じ人物の同じような特長でも、見る人によってその評価は異なる。「決断力がない」「グズ」だと言われている人も、他の人から見れば「落ち着いていて慌てない」「慎重に判断する」好ましい性格ということなる。「軽佻浮薄」「アタマの…

勝者なき

米中貿易戦争はおさまる気配を見せませんね。トランプと習金平、いずれもメンツがありますので引くに引けず、関税の応酬になっております。経済的な影響で言えば、支那から米への輸出は多いですが、逆は少ない。それゆえ、短期的には支那のほうが苦労しそう…

日なた弁当

「日なた弁当」山本甲士。主人公は地元の住宅メーカーをリストラされた49才の男である。代わりに紹介された系列の派遣会社ではスタッフと思いきや、なんと派遣社員として登録される始末。むろん、仕事など来ようはずがない。無職である。やむなくハローワー…

さすがに

本日ただいま決勝戦をやっている高校野球。金足農が大活躍で、並み居る強豪を倒して決勝戦進出して大いに話題になっておりますね。ですが、ちょっと心配なことがあります。言うまでもないですが、エース吉田投手の連投であります。昨日も準決勝で完投してい…

ゾルゲ 引き裂かれたスパイ

「ゾルゲ 引き裂かれたスパイ」ロバート・ワイマント。昭和史を揺るがせたスパイであるゾルゲについて、ソ連崩壊によって明らかになった情報や日本での最期の愛人エタによる証言なども取り入れて書かれた本である。たいへん興味深い。物語の冒頭は、ゾルゲが…

台風をついて隠れ家へ

台風関東接近の中を、スキをついて近所の会席へ。涼しくなったところで、久々に美味いものでも食って英気を養おう、という魂胆である。土瓶蒸しはさまつ。松茸にはまだ時期が早いが、さまつならもうある。値段も落ちてきてますからね。他の具は夏らしく、鱧…

つらつら陰謀論

最近、ネット上で主に右寄りの方々の主張で目立つのが「グローバリズムはマルクス主義者の陰謀」というものです。ついでにいえば、マルクスはユダヤ人でしたので「グローバリズムはユダヤの陰謀」ということになります。まあ、金融の世界でユダヤ人が一大勢…

音もなく少女は

「音もなく少女は」ボストン・テラン。あの「神は銃弾」を書いたテランの長編である。で、結論から言うと、やっぱり傑作だ。舞台はNYのサウス・ブロンクス。私が大学の頃は「世界一危険な街」と言われていた。それ以前は、そうではなかった。そして、それ以…

あがいても

大塚家具ですが、いよいよダメなようですね。自力再建を諦めて、身売り先を探しているようです。ネット上の記事では「親子喧嘩のイメージが強すぎて」と報道されていますが、これはハズレだと思います。だって、オヤジの店のほうは、それなりに売れているか…

原発ホワイトアウト

「原発ホワイトアウト」若杉 冽。現役の官僚が覆面作家となって書いた原子力ムラの内部を描いた小説である。福島原発事故のあとに出版され、大きな話題となった。言うまでもないが、事故はいまだに収束していない。原発再稼働をめぐっては、首長選挙のつど、…