2012-12-01から1ヶ月間の記事一覧
国政選挙のなかで、すっかり猪瀬氏の圧勝で決まった都知事選挙。しかし、都知事選は面白い。「インディーズ候補」が面白いのである。きっと、供託金も没なんだろうに。300万円は、シャレにしては痛い金額であると思う。まさに、体をはっている人たちだ(苦笑…
「テレビは見てはいけない」苫米地秀人。オウム真理教信者の「脱洗脳」で名を売った著者である。いまや「脳科学者」である。仄聞するところによると、脳科学、という学問はない、そうである。「脳科学部」とか「脳科学科」なんてないわけで。つまり「言った…
[露の玉垣」乙川優三郎。昨日の記事に書いた井上久助の話は、この作品集の中に挿話としておさめられている。実際に、新発田藩の家老、溝口半兵衛が藩の世臣譜19巻10冊を書き残した。それらの中におさめらたのは、歴史上まさに名もなくうずもれた人々であるわ…
昨日の衆院選の結果を見ながら、「ああ、終わったな」と思った。自民党は大勝したが、それを喜ぶ気持ちは少なかった。あえていえば「当然の結果」だったから、特に感慨もない。それよりも、多くの現職閣僚が枕を並べて討死する民主党の有様をみて「これは終…
「原発賠償の行方」井上薫。「冷温停止状態」という新語を生み出した福島原発事故であるが、その避難民の賠償という問題も、まだこれからの段階である。本書は、いまだ事故の現在進行形中の時期に書かれたものであるが、その指摘するところは、たぶん現在と…
5年間使い続けた携帯がいよいよおかしくなり、仕方なくドコモショップへ。何しろ、根がミーハーである。ゆえに、最近話題のスマホとやらにしよう、と決めた。実際、アプリがどうたらこうたら、仕事でも話題になるわけで、ちょっとは触ってみたかった。で、今…
「僕はガンと共に生きるために医者になった」稲月明。自ら手術不能(インオペ)の癌になってしまった内科医の闘病記である。癌は、それだけで死に至ることは、あまりないそうである。ともあれ、病巣を切除できれば、それで治癒が見込めるからである。しかし…
「斬」綱淵謙錠。第67回直木賞受賞作。ほぼ満票であったそうな。読んでみると、それがわかる。処女作にして、この出来栄えなのだ。圧倒的である。舞台は江戸から幕末を経て明治へと移っていく。その時代の移り変わりのなかで、主人公の山田吉亮の苦悩が描…