Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

2006-10-01から1ヶ月間の記事一覧

下流喰い

「下流喰い」須田慎一郎。消費者金融と闇金のなまなましい実態のルポ。ところで、本日、大手消費者金融3社が巨額の赤字予想を発表した。いわゆる「グレーゾーン金利」が廃止されることで不当利得返還請求がいくらに達するか、全く予想もできないほどだが、…

魔女の鉄槌

「魔女の鉄槌」ジェーン・S・ヒッチコック。ヒロインのビアトリスの父は、愛書家であり、古今東西の稀覯本をコレクションするのが無情の楽しみという医者である。彼女は、結婚生活に失敗し、実家に戻って、妻を失って気落ちした父のために一緒に暮らしている…

夢枕の師いわく

昨晩、私の夢枕に、ある人物が現れた。名はご想像に任せるとして、とりあえず「師」と呼ぶことにする。私「師よ、昨今の対北朝鮮政策を考えますに、何か良策がございましょうか?」師「策はあるが、その前に、まず何が一番大事だと考えるか。それを申してみ…

思想なんかいらない生活

「思想なんかいらない生活 」勢古 浩爾。ついに出た!「ここまで書いていいのか?」まるで新書界の「き○このブログ」と呼びたくなるような、言いたい放題書きまくり、まさに怪文書のごとき著作である。いやあ、よくこれが出版できたもんだ。感心。著者は、か…

百姓から見た戦国大名

「百姓から見た戦国大名」黒田基樹。nazunaさんのお勧めに従って読んだ。なるほど、これは斬新な視点である。戦国大名といえば、とにかく武力で百姓を押さえつけて、領国拡張のために戦争ばかりしていたようなイメージがある。「支配者-戦国大名」「被支配…

ハブダイナモランプのLED化

以前に乗っていた丸石エンペラーを落車してフォークとリムを歪めてしまい、再起不能となった。仕方なく、アラヤランドナーに乗り換えた。最初は26HEリム(MTBサイズの26インチ)に違和感があったのだが、最近は慣れてきて、毎日これで元気よく自転車通勤して…

不眠症

私のパニック障害は、なんとか薬で収まっている。有り難い現代医学のおかげだ。しかし、不眠はどうにもなっていない。30代になった頃から、非常に生活に苦労したことがあって、その時からどういうわけか夏に眠れなくなった。仕方がないから朝まで本を読ん…

ニコチン・ウォーズ

「ニコチン・ウォーズ」クリストファー・バックリー。主人公のニックは、40過ぎバツイチで、タバコロビイスト団体のスポークスマンをしている。彼は、かつてはニュースキャスターだった。ある日、とんでもない勘違いをして「大統領が死んだ」と放送してしま…

オオカミ少女

オオカミに育てられた少年少女が発見されたのは、そう遠い昔の話ではない。彼らが、その存在の発見以後、人間によって育てられるようになったことは当然だが、有名な話で、結局彼らは何年経ってもオオカミの生活のままで、言葉もほとんど覚えず、夜になれば…

寝床で読む『論語』

「寝床で読む『論語』」山田史夫。儒教だの論語だのというと「親に孝、主君に忠」式の現状肯定型硬直思考、封建主義を思い浮かべる。私もかつてそうだった。論語の過激ともいえる思想に気づいたのは「現代人の論語」呉智英を読んでからである。封建主義は、…

アンダースロー論

「アンダースロー論」渡辺俊介。ロッテで、現役で唯一の真正なアンダースロー投手、渡辺俊介投手の本。といっても、聞き書き程度の内容である。しかし、こりゃ面白い。野球に詳しい人なら、時速90キロの速球(笑)でアウトをとる渡辺投手は、存在自体が面白…

何を今さら。

私は、基本的に北の核実験は失敗だったと見ている。当然だけど、核というものは「持ちました!」と宣伝しないと意味がないのだ。だから、実験成功後に必ず「映像」が配信されるものである。「偉大な我が国の成果を見よ!」とね。今のところ音無の構えは、ち…

核と禅問答

まだ未確定なんですが。たぶん、ですが「いまいちな爆発」だったのではないか、と。核実験というのは、実験することに政治的意味があるわけなんだけど、科学的には「実験しなきゃ確立できん」レベルの技術なんですなぁ。SF作家、豊田在恒氏の本から拝借し…

家康と権之丞

「家康と権之丞」保坂雅史。小笠原権之丞は、歴史から抹殺された人物である。徳川幕府にとっては、非常に都合が悪い人物だからだ。小笠原権之丞の実父は徳川家康、母は秀吉の妹、朝日姫の侍女だった。朝日姫は豊臣と徳川の政略によって結婚させられたのであ…

光る鶴

「光る鶴」島田荘司。ある男が、吉敷警部のもとを尋ねてくる。彼の頼みは、自分の養父を救って欲しいということだった。彼の養父は、25年前に3人の女性を殺害した罪で収監されている確定死刑囚である。その男は、25年前の事件当夜に、線路際に捨てられていた…

次はロシア。

安倍首相は、マスコミ流にいえば「アジア外交の立て直し」に懸命だ。中国、韓国に相次いで訪問。その間に「村山談話」「小泉談話」の継承を発表、従軍慰安婦問題に関しても従来通り、政府として認めるスタンスを示した。おそらく、安倍支持層の何割かは「失…

格差社会というのなら。

「格差社会」なる言葉が流行中である。小泉改革の5年の間に、貧富の差が大きく開いてしまったという批判的な論調でよく使われる言葉である。私は、この議論の尻馬に乗って言うのである。つまり、格差を言うのなら、なぜ金銭ばかりを人は問題にするのであろう…

メガネ

目が悪いので、メガネを愛用している。中学校から悪くなった。本ばかり読んでいて夜更かしするので、親に怒られていたのだ。仕方がないから、布団に電気スタンドを持ち込んで読んでいたら、あっという間に近視になった。昔の田舎の人間にとっては、本を読む…

ブライトン・ロック

「ブライトン・ロック」グレアム・グリーン。主人公は、17歳の少年。わかりやすく言えば、ちんぴらの悪ガキ。この主人公が、強盗殺人を犯す。彼は、その殺人をすることで「自分が大物になったような」気がする。もちろん、アリバイ作りも完璧なはずだった。…