2020-09-01から1ヶ月間の記事一覧
「訴訟王エジソンの標的」グラハム・ムーア。 本書は歴史的史料に基づいて書かれているが、小説の構成上、歴史上の出来事の順序をちょいとずらして、面白くオハナシを作っている。言うなれば、あくまで歴史に史料をとったエンタメ小説である。しかし、出来事…
「司法占領」鈴木仁志。 近未来小説。ときは西暦202X年。日本の司法制度は米国流のロースクルール制度を踏襲し、カネがありさえすれば、司法大学院を卒業して大幅に緩和された司法試験を受けて弁護士となれる。その弁護士のタマゴを、米国の大手弁護士事務所…
「ニーチェ」の警鐘 適菜収。副題は「日本を蝕む「B層」の害毒」 このコロナの昨今なので、コンサートはどこも中止。私は休日にコソコソと出かけては玉石混淆なオケを聞くのが数少ない楽しみであったが、それも当然ダメである。で、この連休は、家でじっく…
いよいよ菅内閣もスタート。これから、困難な新型コロナとの戦い、落ち込んだ経済の再生に立ち向かわないといけないわけです。 いきなりハードな場面で、野球でいえば先発投手が突然、2点リードしながらノーアウト満塁、一打逆転の場面でアクシデントで降板…
本日、ミステリーに遭遇。 事務所の近所の医者(耳鼻科)に小一時間でかけて、戻ってメールをみたら、amazonから「ご注文のお知らせ」メールが3通も届いている。 それも、聞いたことのない著者の漫画本らしい。 慌てて、まずは注文のキャンセルをしようとす…
自民党総裁選は、菅官房長官の圧勝に終わりました。 集団就職で上京、法政大学夜間部を経てダンボール工場勤務からの政界入り、まさに叩き上げの人生ですからねえ。 令和の今太閤、ということで、大いに頑張っていただきたいものですなあ。 総裁選では377票…
「そしてミランダを殺す」ピーター・スワンソン。 英国ヒースロー空港で、テッドとリリーは同じ便の待ち合わせとなり、バーで互いの身の上を話す。テッドは、妻ミランダの浮気を目撃したことを打ち明ける。妻は、新築の家の工事請負業者のブラッドと浮気をし…
「天皇が19人いた」保坂正康。 戦後の混乱期には色々な人物が現れたのだが、本書はそれら人物を9人ピックアップしている。もちろん、中には昭和天皇とか東条英機とか大物もいるわけだが、表題作になった自称天皇は面白い。中でも有名なのは熊沢天皇であろう…
「ソハの地下水道」ロバート・マーシャル。 第二次世界大戦下のナチス・ドイツによるユダヤ人迫害は、まさに民族絶滅を狙ったという意味で史上最悪の出来事である。ポーランドに侵攻したドイツ軍は、ユダヤ人たちをゲットーに集め、収容所で働かせる。劣悪な…