Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

何に向いているかわからない

またしばらくすると面接シーズンが始まる。
最近の学生さんと話していると「自分が何に向いているかわからない」という。

そりゃあそうだよ。私だって、今の仕事が向いているかどうかなんて、わかるもんか。

なんで「自分に向いた仕事」をしないといけないのか?
それは「仕事で成功したい」からだろう。「向いた仕事」であれば「成功の確率」が高いからね。
逆に「向いていない仕事」をしたらどうなるか?「時間のムダ=人生のムダ」だとなるんだろう。

それなら。
そもそも、生きていること自体がムダじゃないかね?
どうせ死ぬるのだろう?

「死んだあとのことはわかりませんから、生きている間のことに限って考えるべきです」
「自分は生きているのだから、生きている間のことは考えられる。じゃあ、なのに、なぜ、自分が何に向いているか、わからないのかね?私は死んだ君ではなく、生きた君に何が向いているかという話だと思うが」
「わからないものはわかりません」
「なんでわからないとダメかね?」
「答が分からないのに努力するのはイヤです。ムダになるかもしれないじゃないですか」
「人生が、そもそもムダかもしれない」
「いや、もしも有意義だったら困りますよ」
「つまり、世の中に職業が100種類あるとして、100回就職せねばわからん、と」
「やってみたことがないのに、わかるわけはないですから」
「そりゃそうだ。しかし、人生は100回就職するには短いようだ」
「だから悩むんです。なにがいいか」

動物は、自分が何に向いているかで悩まない。犬は、おそらく「なぜ自分が犬か?」「自分は犬に向いているか」とは悩まない。
じゃあ、あなたは「人間に向いてない」のかもしれない。そうだったらどうするね?

「それは、、、仕方がない、、、ですかね」
「私もそう思う。そりゃ仕方あるまい。たぶんそう悩むのは人間だけなんだけど。」
「人間に向いてない人間って、どうなりますか?」
「心配しなくても、必ず死ぬはずだよ。間違いなく。だから、永久に悩むことはあるまい」
「死後のことはわかりませんが、自分が、もし死んでいるのに向いてなかったらどうしましょう?」
「そのとき、そうなってから考えるしかないだろうと思う」
「ですよね。。。」
「つまり、今は考えても仕方ない場合もあり得る。考えることが必ず解決に向かうという確信はなぜ生まれるのかな?それこそが一番のドグマかもしれないだろう?」

若くて希望にあふれた学生さん達。間違っても、こんな理屈ばかりこねる大人になってはいけませんよ。せっかくの学生さんを捕まえて、、、ねえ。。。

おかげで、二度と声がかからないわけだな。