Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

いつか通った道に非ず

支那からPM.2.5なる微粒子のスモッグが飛んできて、健康被害が心配されている。
日本も、かつては「霧の町」という名前で、スモッグを工業化のシンボルとして喜んでいた時代があった。
ちなみに、元祖霧の町はロンドンである。
産業革命で石炭を大量に使うようになり、必然的にスモッグが発生した。
霧にけぶるガス灯の下にたたずむシャーロック・ホームズは雰囲気があるが、実はあれは石炭煤煙ですからなあ。
そう思うと、ちょいと有難さも減ってしまうわけだ。

まあ、それはそれとして。
この手のニュースを見るたびに、似非文化人が出てきて「日本も、かつては公害に悩んだのですから、尖閣問題などは別として、ここは技術協力をして、、、それが日中友好への道である」などという。
こんなことを公共の電波を使ってほざくから、似非文化人だというのだ。

日本企業が、公害対策技術を輸出しないわけがない。
それどころか、大学による技術交流も含めて、官民挙げて公害対策を伝授してきたのである。10年以上前から、えんえんとそういう協力はなされており、ちょっとグーグル先生にきけば、いくらでも出てくるのである。
ところが、それでも公害は減らない。それどころか、増える一方である。
それはなぜか?

ひとえに、それは支那の経営者が合理的であるからである。
つまり、公害対策装置を導入すれば、それだけコストがかかる。
もちろん、公害規制の法律はあるが、これは、共産党のお偉いさんに賄賂を渡せば、それでクリアである。
公害対策装置と賄賂と、どちらが安いであろうか?
もちろん、賄賂なのだ。
共産党のお偉いさんは、ちゃんと公害対策装置の価格を知っていて、それ以下で賄賂相場を設定する。
であるから、合理的な支那の企業経営者は、ちゃんと安いほうを選択する。
かくして、PM2.5は発生し続けるのである。

さて、この中共の政治家を「民度が低い」と笑うことができるだろうか。
もしもそう批判したら、彼らは言うに違いない。
「公害対策装置の技術を輸入すれば、国富の流出である。一方、われらが賄賂をもらうのは、内需の振興になる。どちらが良いか?」
経済で国益を語るということは、つまりはそういうことなのである。
もちろん、中共の政治家にとって、日本企業からの技術輸入など国賊なのであるから(苦笑)まあ、いつもの通りパくるしかないでしょうが、、、それでも、賄賂はさらにその費用の下になるわけで、まあ、事態は大して違わないだろう。

かくのごとく、中共における公害の発生は、日本のかつて通った道とは、似て非なるものである。

ただ、最近の日本人は、かなり合理的になってきているようでもあるから、、、ね。

(最後に、上記の中共の政治家を論破しておこう。
経常黒字が積みあがるということは、簡単にいえば「儲けたのに買うものがない」ことを示す。わかりやすく説明すると、南の島が2つあって、甲島と乙島に、それぞれヤシの木が1本だけあって、一人だけ暮らしているとする。ヤシの木の実はとてもうまく、高値で外国に売れて、ドルが儲かる。甲島の住人は、ヤシの実の輸出で100万ドルのドル札をもっているが、本当にヤシの木しかなく、裸で暮らしている。この甲島の貿易黒字は100万ドルである。一方、乙島の住人は、やはりヤシの実の輸出で儲けているが、その100万ドルのドルを使って、島に建材を輸入して冷暖房完備の豪邸を建て、好きな食い物を食べ、たまには先進医療による健康診断も受ける。乙島は100万ドルを儲けて100万ドルを使っているので、経常黒字はゼロである。どちらが裕福な生活か?言うまでもないのだが、つまり、経常黒字とは、金を持っていても買うものがない状態を示す。国富の流出ととなるのは、経常黒字が赤字になった場合である。経常収支がプラスマイナスゼロのときが、もっとも豊かな生活をしていることになるというのが経済学的に正解なのであるが、とにかく黒字をためることしか頭にない中共の場合、そういう理解がないのである。かつて日本も、経常黒字をため込みすぎて、その結果が米国債の大量保有になり、いくら働いても米国債に変わるだけだから米国やユダヤの陰謀だと言っていた人たちがいた。まったく中共のことを笑えない話ではありますなあ)