Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

マンガ「嫌韓流」

マンガ「嫌韓流山野車輪

アマゾンで売上1位になったにもかかわらず、名だたる書店では扱いなく、有名紙の売り上げランキングからも除外されるという話題沸騰の書(苦笑)
当然、もともと野次馬根性が旺盛な私が見逃すはずもない。近所の書店で入荷したので、さっそく読んでみたんである。

内容は、まあ「反中反韓」の人にとってはデフォルト、、、というか、いわゆる「ネット右翼」の主張の要約といった感じで、改めて特筆するところではない気がする。マンガになっているから読みやすいってことか。

なんで、こういう本が売れるのか?
これは、インターネットの力なんだと思う。アマゾンで売上1位というのは、その象徴だ。
では、なんで「ネット右翼」は活発なのに「ネットサヨク」はイマイチなのか?
(この場合の「ネット右翼」とは、サヨクの方々の命名された分類によります。わかりやすいので採用しましたが、特定の価値判断はひとまずおいてください)

無責任な立場で放言してしまえば。つまり、サヨクは「体制」だから、である。
学校の先生が言うこと=体制である。有力な教師が日教組なのは事実で、日教組が教育を支配したから、サヨクは「体制」になってしまったのだ。で、その一方で「学校の先生の言うことなんかに騙されるな!学校が人生のすべてじゃない!もっと多様な価値観こそ正義だ!」とマスコミサヨクは言い続けてきたのである。
ネット右翼は、そのような体制化したサヨクが自ら生み出した鬼っ子であるのだ。(おまえが言うなよ、という声が聞こえそうだなぁ。。。)彼らの行動様式、思考の態様は、まさに今までサヨクがこうあれかし、と主張していたとおりだ。その意味では「ゆとり教育」の発生と軌を一にする。そして、ゆとり教育のスタートとネット右翼の活動開始時期が奇妙に一致することも指摘されて良い。

サヨクの問題点は、自分たちが既に「体制側」になっているという自覚がないことであろう。

インターネットは「便所の落書き」と揶揄する声もあるように、なんでもアリだ。これが、いかに「反体制」にとって都合のよい媒体かは論を待たないであろう。
そして、HTMLの最大の特徴は「リンク」である。リンクが示す「ソース」という技は、隠された知識を公然にする最大の武器である。今まで、隠していたものが多い方が負けである。ネットサヨクが流行しないゆえんである。かれらの知識のデフォルトは学校にある。初手で負けである。

これを封鎖するためには、一種の言論封鎖(人権擁護法案などが典型)しかない。サヨクのほうが体制になっていることの証左である。そうである限り、ネット右翼もまた「反体制」として存在しつづけるのである。
ネット右翼がその勢いを失うのは、かれらの主張が「体制側」になったときである。もしも学校で、ホントに皇民化教育を行うことになったならば、ネット左翼は一気に隆盛するであろう。

その意味で、このマンガ「嫌韓流」は、ネット右翼が体制化しはじめる端緒になりはしないだろうか?
ネット右翼は、あくまでネットという世界に限定された「密教」であるところが力の源泉ではないか?と思うのである。一般書物になってきたら、体制に近づいたと見るのが普通であろう。
ひょっとすると、この本自体が、サヨク巻き返しの壮大な構想の第一歩なのかもしれん、、、なんてねぇ。。。
ホントに、そこまで読み切った上で、この本を出版したサヨクがいたなら、そいつは素晴らしい奴だと思うんだが。ないだろうなぁ(^_^;)

というわけで。
ま、書物としてはどうなんでしょ?インターネットの住人であれば、改めて買う必要もないような。
だけど、ネット環境がないとか、最近になってネット右翼(連発してるな~(^_^;))の主張に興味をもった人が軽く読むには適しているのかしらん?
ま、話題だってことで。評は☆ですね。