Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

ティファニーで朝食を


人は、この映画を褒めそやしますが、封切りは私の生まれる前でありますし、正直、ヘップバーン主演のこの作品を見たことがないのですな。
私は、あまり映像に興味がないのです。植物や昆虫を見るのは、なかなか好きなのですが。即物的な人間なんでしょうな。他人の映像を理解するのは疲れます。
その点、小説は、こっちが好きに読んでいれば良いので、こんな楽なものはありません。時間だって自由自在。
夜、ベッドに寝ころんで本を読むのは、無上の幸福ですなあ。

で、まったく映画をしらない、中年独身男がこの小説を読むとどうなるか。
はっきりいえば「どーでもいいじゃん」です(苦笑)
いや、正直、なんでこれが名作なんだろう、と理解に苦しむ。奇矯な(当時としては、革新的に自由奔放な生き方だったのでしょう)生活をしている若い女と、たまたま同じアパートに住むことになった小説家志望の男。ちょっと微妙な距離。
しかし、、、今となっては、もはや驚きもないわけですな。そういう意味では、時代の風俗によりかかった小説ではないでしょうかねえ。

というわけで、名作を取り上げて失礼千万ながら、無印。
いや、実際、映画を見ていない人間の感想ってどうなんだろう?と思いますね。

ついでに言えば、訳者が村上春樹。で、私は、この人の小説もどうでもいいんです(苦笑)いや、もちろん、少しは読みましたが。
ただねえ。40過ぎて結婚できない、もてない男に、村上春樹の小説が有効か?という問いは、サルトルの「飢えた子供の前で文学は有効か?」に負けない、哲学的な問いじゃないか、と思いますね(笑)
恋愛資本主義なくしては成り立たない、そういう意味では「ティファニー」と等価じゃないでしょうか。

ちなみに、ティファニーは宝石店なわけですが、なんでそのティファニーで朝食を食べることができるのか?などという疑問に答える回答が、この小説の中に書いてあるわけじゃありません。ありませんけれども、まあ恋愛資本主義の象徴だということで。

もっと、もてない男向けの本を探すとしますかな(苦笑)