Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

医療の進歩を実感する

昨日、母と電話で話をした。

肝生検の結果が良かったので、あとは大腸がんの手術を待つだけなのだが、内視鏡でとれる大きさとしては限界近いらしく、場合によっては抗がん剤を使って、少し小さくしてから切るかもしれない、とのこと。

 

この抗がん剤だが、昔は「がんで死ぬ前に抗がん剤で死ぬ」と言われたほど、副作用が強烈だった。私も大学のときに生物学で知ったのだが、最初の抗がん剤は毒ガスの副産物だったのだから、きつくて当然である。「すぐには死なない毒ガス」を抗がん剤として使ったのである。

しかし、そこから医療は長足の進歩を遂げた。母の知人が5年前に、大腸がん手術の経験者で、やっぱり抗がん剤を飲んだのだが、まったく副作用がなかったという。その話を聞いて、母も大いに意を強くしていた。もちろん、副作用の強さは人によって異なるのだけど、少なくとも、昔よりも大いに軽減されているというのが昨今の情勢のようである。医療の進歩を実感する話だ。

 

考えてみれば。

わが国の最難関大学の東大理三は医学部であるし、東大とは言わなくても駅弁大学であっても医学部だけは別格の難易度である。つまり、わが国の最高峰の頭脳を医療に投入し続けているわけだ。そりゃ進歩もするというものだろう。

米国のように、トップ大学の理系がIT業界に行くなどという事態はわが国ではまずないわけで、そのまま、国の産業の力として表れている、、、というのは単純化しすぎだろうか。

でも、トップクラスの頭脳を投入した結果が、世界一の平均寿命だとしたら、やっぱりそれなりの成果とは言えると思うのである。

 

現代医学のすばらしさを実感するようになったのは、自分も年寄りになってきた、ということなのでしょうなあ。