Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

雪殺人事件

「雪殺人事件」スジャータ・マッシー。

来日して日本企業の英会話教室の教師として働いている日系二世のアメリカ人、シムラ・レイが主人公。
彼女は、日本アルプスのシロヤマという温泉地に観光に来る。
そこで、偶然行き会った日本人グループとスコットランド人弁護士と、旅は道連れということで一緒に行動することになる。
ハンサムなスコットランド人弁護士とワンナイトラブまで楽しんだ彼女だったが、なんと翌日、雪の中で死んでいる一行の女性メンバーを発見する。
警察が捜査を行い、事故死で処理されようとしたが、東京に戻った彼女は親戚の医師に検視報告書のコピーを見せて、それが殺人であることを知り、警察に通報。
あらためて動き始めた警察は、なんとスコットランド人弁護士を容疑者として逮捕してしまう。
彼は、殺された女性と関係があり、離婚まで考えていたという動機があった。
しかし、どうしてもスコットランド人弁護士を犯人と思えないシムラは、独自の捜査を開始するのだった。。。

この作家の処女作品らしいが、全編にただよう「外国人からみた日本の風景」に関する感想のほうが面白い。
やたら女性蔑視の風潮や、自国の文化に疎いことなど、なるほどと思う。
しかし、妙な違和感もあるなあ。
外国のミステリを読むときは、頭の中が翻訳モードになるものだが、本書は日本モードで読んでしまう。
だけど、やっぱり翻訳ものなわけで、、、正直、たいへん読みづらかった。
文章が悪いのではないんだが、、、なんだろう?
はじめて海外ミステリを読んだときのような「分かり難さ」が残ってしまう。
おそらく、日本人という設定の登場人物の名前が、あまり日本人ぽくないのも原因だろうか。
続編も出ているようだが、あまり読もうとは思わないな。

というわけで、評価は無☆。
自分としてはハズレであります。
こういう本があるので、当たったときの喜びもひとしお、なわけで。
世の中、うまくいかない時もありますわな。