Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

祖母逝く

突然、祖母が逝った。満九十九歳、数えでは百一歳だった。
土曜日に、苦しみはじめたと電話があり、それからすぐ。苦痛が少なくて済んだのは幸いであったと思う。
帰省して、葬儀に出た。

トラックバック先のnaznaさんがご指摘のとおり、葬式は「葬儀社教」なるものに変容していたようだ。
お通夜からすでにお棺であったし、出棺の折には司会者が導師になっておった。
そこでやいやい言うのも野暮だから、黙っていたけれども。

しかしながら、自分の葬式のときはちゃんとやって欲しいと思うが、一番文句を言える権利がある当人は既に発言できないのであるから、致し方ないことである。

祖母が亡くなって、私は、やっぱり悲しかった。

釈尊にいわく、生まれて死なぬ人を見たことはない。人はなくなる、わかりきった話である。まして高齢であるから、なんの不思議もない。
なんの不思議もないと、アタマではわかっているはずだが、心はそうはいかない。
ああ、ふだんアタマで生活している敵をとられたな、と思った。
アタマで理解したことが世の中の全てではない。

帰りの飛行機の中、優しい祖母の笑顔を思い出した。
40も半ばを過ぎた中年独身男にとっても、祖母は懐かしい。
どうか極楽浄土へと思うばかりである。