Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

勝者なき

米中貿易戦争はおさまる気配を見せませんね。
トランプと習金平、いずれもメンツがありますので引くに引けず、関税の応酬になっております。

経済的な影響で言えば、支那から米への輸出は多いですが、逆は少ない。
それゆえ、短期的には支那のほうが苦労しそうです。

しかし、米もトランプさんの思惑通りにはいかなくなるでしょう。
米の安い商品というのは、ほぼ支那産であります。
それが関税で値上がりとなれば、庶民の生活を直撃します。
支那のせいで国内の雇用が失われているんだ、というのがトランプさんの主張ですが、支那の輸入に関税をかければ、国内に雇用が回帰するより先に生活コストの上昇が国民の実質賃金低下という形で直撃するに違い有りません。
となれば、逆に国内経済がきつくなるはずです。

輸出が厳しくなった支那の企業はかつての日本企業と同じく、米国内に生産拠点を移すなどの措置を行うはずですが、それはまだ先のことでしょう。

よって、この貿易戦争は、おそらく勝者はなく、双方痛みわけで、適当な理由をつけながらなんとなく有耶無耶に消えていくと想像します。

こんなことになっているのも、そもそもは中共が「社会主義市場経済」というワケのわからん政策をとっているからです。
社会主義市場経済というのは、経済は市場主義で良いけれども、政治は社会主義だという。つまりは共産党一党独裁は変えないぞ、というわけですね。
ところが、そもそも政治と経済をそうカンタンにきちんと分離できるものではありません。
良い例がインターネットの世界です。

世界では検索エンジンはグーグル、SMSはツイッター、ECはamazonが覇権を握っております。
ところが、支那だけはこれら企業の進出を厳しく制限しておりますので、まったく別世界になっております。
検索エンジン百度、SMSは微信、ECは海宝。
こんな国はほかにありませんね。
こういうサービスが支那の国内に出てくると、自由な言論が行われるので、中共としては許せないわけです。
しかし、逆にこれらの支那企業が海外に進出するのは自由、というわけですね(笑)
米が支那スマホの規制に乗り出したのもスパイウェアだけが原因ではありませんで、こんな一方通行の「自由」が許されるはずがありません。

いけしゃあしゃあと「国際間の自由な経済を守るべき」なんて発言している中共厚顔無恥には心の底から笑えます。
まあ、そんな中共の発言を真に受けて「中共はグローバリストだ」なんていう人までいますから(苦笑)
そんな都合の良いグローバリズムがあるわけねえじゃん(爆)

ま、こんな不毛な諍いはどうでも良いのですが、そこで気になるのは本邦企業の動きであります。
やたら猫なで声の中共の口車にのって、またぞろ、支那に投資を増やしているらしい。
今まで、どんな扱いを受けたのか、もう忘れたんでしょうかね。
こいつらは、絶対に信用ならない国家なのであります。
「収穫どき」だと思ったら、投資した工場も人材も市場もすべて剥ぎ取られて、無一文で追い返されるのがなぜ分からないのでしょうか?

日本人の「お人好し」も、いい加減にしないと国を滅ぼすんじゃないかと、心配になるわけですよ。
何しろ、かつて「東亜の独立」のために、実際に大日本帝国は滅んだわけですし。
もうそろそろ、オトナになってもいいんじゃなかろうか、と気を揉んでしまうのですなあ。老婆心というやつで(笑)