Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

20万円のヘッドフォンの音

自分が住んでいる住居は、もともとアパート経営していた大家さんが住んでいた自宅で、古い一般民家のつくりだ。玄関は引き戸でガラガラと開けるし、お勝手口もある。
お風呂が大きくて、のんびり入れるのは嬉しい。

しかし、問題点はある。
特に昔の家は、遮音性がわるい。隣の部屋なんてないからいいけど、2階はアパートになっている。
夜、疲れて帰宅すると、好きな音楽をのんびり聴いてリラックスしたいけど、ご近所に騒音になるのは気が引けるのだ。

今年は、株の配当がかなりあったので、思わぬ臨時収入が得られた。
そこで、その収入を、良質なヘッドフォン購入にあてることを思い立った。
ヘッドフォンなら、いくら大音量だろうと、近所迷惑にはならない(貧乏性な発想。。。)

さて、そこで、いろいろと調べて、結局買ったのがこれ↓
http://www.h-navi.net/sr007.htm
なんと、20万円のヘッドフォンである。専用アンプまで含めれば、実売でも30万円ちかくにもなる。
れっきとした日本製品で、外国では50万円ほどで売られているらしい。専用アンプは半導体タイプのものを買った。まさに、世界最高のヘッドフォンだろう。

さて、メーカーから納品されて、さっそくつないで聴いてみた。
プリアンプからバランス入力させて、専用アンプのバランスはジャンプしてしまう。
聞き慣れたアンセルメ指揮スイスロマンド管弦楽団のラベル「ボレロ」を聴いてみる。
最初はひどくがっかり。。。ガチャガチャした音がする。
しばらくは、文句を言いながら、どうでも良い音楽を適当に流していた。

しばらくぶりに、再びアンセルメをかけてみる。そしたら。。。全然、音が最初と違う!!
そして、、、スイスロマンドがへたくそなのが、すごくよく分かる(^^;)
ソロでピックアップされてるソリストはうまいんだけど、、、あとはひどい。
今まで、デッカの録音の魔術にだまされいたことがハッキリとわかった。

全体に、澄み切って透明で、それでいて量感のある低音、繊細な高音、とにかく音自体が、全然耳障りでなく、いくらでも音量を上げられる。けれども、逆に、小さな音量で聴いていても、とにかくすべて聞き取れる感じである。心底、驚いた。
ある意味、生演奏よりも美しいかもしれない。この音には嘘がある、しかし、だまされてもいいと思う、だまし続けて欲しい、そんな音だ。

自分は、メイド・イン・ジャパンが大好きだ。
最近は、中国製や韓国製の品質も上がっているし、しかも安い。
だけど、ほんとに日本人が、精魂込めて作り出した製品は、世界一の性能で、美しくて、しかも長持ちすると信じている。オーディオ製品は舶来製が良いと云う人が多いのだけど、ほんとうだろうか?
オーディオ専業の山水電気が製品を出せなくなって、オークションでは山水電気の製品が高値で取引されている。他メーカーと比較すると、それは際だつ。今まで舶来礼賛の人が「サンスイだけは納得できる」と言い始めている。
失ってから、はじめてその価値に気付く。。。なんだか、愛情に似ているかもしれない。。。

こういう製品、会社がいつまでも存続して欲しい、と強く思うのだ。