Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

酔いどれに悪人なし

休みといっても気力がなくて、本ばかり読んでいる。

「酔いどれに悪人なし」ケン・ブルーウン 東野さやか訳。
この小説は「三題噺」である。
つまり。
「酒」
「探偵」
「本(読書)」
の3つのお題で小説を書くと、こうなる。

主人公のジャックは、アイルランド警察官だったが、酒で警官をやめた探偵である。
子供の頃から将来を嘱望されて、読書の習慣を身につけたが、結局警官になった(読書の必要がない職業、ということらしい)
ある日、某婦人から、娘の死の真相を探るように依頼される。自殺か。他殺か。
そこで捜査を開始するのだが、この探偵がかなりダメくんである。
酒を飲んでしまう。
ジャックという名前を「俺の好きな酒と同じ名前だ」なんて言われて納得しちゃう。
あげく、自己嫌悪に陥って連続飲酒に陥り、とうとう病院に入院して禁酒生活を始める。
退院して、捜査を続行したところ、意外な真相が。。。

みたいなストーリーはどうでも良い。
つまり、単純に、三題噺を楽しむ小説である。
ジャック・ダニエルが飲みたくなる(私はさっそく買ってきた)

ま、ハードボイルドというには、本流じゃないと思う。
三題噺で真似してみせた、雰囲気がわかるんだな。
東野さやかの訳は、いつもどおりこなれていて読みやすい。

うーん。。。
「酒」と「探偵」と「読書」が好きな人には楽しいと思うので☆。