Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

自動車事故を減らす方法について

*自動車事故について書いたら珍しくコメントがたくさんついたから(このブログでは、いち、にい、たくさん、、、と数えます。。。)続編を書くことにしました。
なお、多くのアイディアおよび出典を疋田智氏の「自転車通勤で行こう」から引用しています。

さて、自動車事故を減らす方法だが「社会的アプローチ」「自動車の構造的アプローチ」の2種類がある。
まず社会的アプローチとして一般的に「見通しの悪い道路などの改良」「交通マナー教育」などがある。しかし、大して効果があがっていない。
もっとドラスティックな方法を提案すると、事故の頻発する都市部において「車の数そのものを減らす」方法がある。
駐車禁止の摘発をさらに厳しくすると、車の利便性が減り、公共交通機関を使う人が増えるだろう。
ガソリンの値上げも有効な方法である。京都議定書の批准で、エネルギーの消費量を抑えなければいけない事情にもマッチする。
さらに、市街地の道路の対面2車線のうち、1車線をつぶして市内はすべて一方通行にしてしまう方法もある。ドイツ、オランダなどの都市部で見られる方法で、つぶした1車線は自転車道にしてしまうのだ。間違いなくエコであり、事故も減る。
もっと単純に、自動車の価格を上げる方法も有効だと思われる。

自動車の構造的アプローチから考えると、現在の自動車は一言でいってオーバースペックである。
東京都内の自動車の平均乗車人数は1.5人である。これには、バスやタクシーなどの乗合自動車も含まれるので、実際には多くの車がたった1人しか乗っていない。たった一人の人間の移動のために、その1トン近い鉄のかたまりを、化石燃料を燃やしながら走った結果が、年間1万人にせまる死者である。なんでも大げさにした結果である。疑問を感じて当然であろう。
速度で考えると、バスの都内平均時速が15km。(速い自転車ならバスを抜ける)そうすると、乗用車でそれより速く考えても平均時速30KMを走れる性能で十分である。実際に、原付はこのレベルに近いが、都内移動なら十分に速い交通手段である。
平均時速30kmで平均乗車人数1.5人のスペックを、もっとも安全に実現する機能を考えると、現在の自動車の姿にはならない。
もっと簡単な方法もある。ETCに見られるように、現在のIT技術を使えば簡単に実現できる。つまり、町の各所に速度センサと車自体にICチップおよびWEBカメラを搭載し、速度オーバーした車のIDと運転手の顔をただちに警察に自動送信して、即時に反則切符を切る。つまり「町中ネズミとり」作戦である。
飲酒しているとスタータが回らない車なんかもあるが、そういう装置も手である。はっきりいって、ドライバを疑う機能を追加すれば、事故は確実に減らせる。「安全装備をコストアップして搭載しろ」と私が主張しているのは、何も弾性係数の低くて大きなバンパーをつけろ、という話ではない(まあ、つけてもいいとは思うけど)

自動車評論家の徳大寺有恒氏も同じことを言われているが、今の自動車は、もう無理だ。
自動車は確かに楽しい。しかし、そういう楽しみのために、これだけ資源と安全を犠牲にする商品が供給されつづけることは、もう無理なんじゃないか、と考えてしまうのである。
あたらしい「自動車の形」を考えないと。