Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

ライブドアの衝撃

私の会社もマザーズである。当然、株価は下落した。
本日、やや持ち直したところで、取引が殺到した東証がストップ。まあ、一喜一憂したところで仕方があるまい。

今回の問題は、コンプライアンスの問題である。つまり、情報公開のルールを破ったことである。
しかし、その背後にあるものは、いわゆる「時価総額経営」の考え方だと思う。

たとえば、仮に堀江氏が、このように主張したらどうであろうか?
コンプライアンスの問題があったことは認める(故意か過誤かは別にして)しかし、それは株価を高くするためで、株主のための経営の結果である」
この論理が、つまるところ「時価総額経営」である。会社経営の目的は株価の向上で、それが会社の所有者たる株主のためであるというものだ。

この論理は、間違っていると思われる。

会社が存在するのは、顧客がいるからである。会社の利益は、顧客によってもたらされる。ゆえに、会社は顧客を創造し、顧客に新しい価値を提供していかなければならないはずである。
会社が顧客により必要になり、より大きな価値を提供するようになることを、株主は歓迎するから株価が上昇する。
つまり。会社において「お客様に役立つこと」が目的であり、「投資家の利益」は目的達成をしたときの結果だといえる。
時価総額経営」は、目的と結果を入れ換えている。
もしも、会社の顧客が株主であれば、時価総額経営が成立するであろう。
その場合、その会社の主な商品は「株券および社債」ということになるだろう。事業内容は「自社株の印刷」とでもなるだろう。
これは会社とはいわないだろうと思う。

目的と結果を入れ換えた経営が「株主重視」だとして推奨される限り、このようなケースは続くと思うのである。