骨折のため自転車通勤を中止しているから、近くの駅まで歩く。
最初は大通りを歩いていたが、つまらないので、路地を歩くことにした。
そうしたら、たいへん立派な梅の老木を発見した。
白梅が実に鮮やかである。
昨日の雨で、満開を通り越したようで、普段は清楚な梅の花が豪華に花びらをまき散らす。
この梅が散ってしまうと、毎日、少しづつ暖かくなるんだなぁ。
骨折のリハビリは、作業療法士の先生のご尽力で、たいへん早い回復ぶりである。痛みに耐えていると、全身から汗が湯気のように出てくるけど、先生の大変な重労働を思うと、痛いだのかゆいだのいってはおられぬ。（それでも、イテテと言ってしまうことはある。未熟者であります）おかげで、1週間でかなり指が曲がるようになった。たいへん有り難く、感謝の気持ちは筆舌に尽くしがたい。
指が治ったら、自転車で山菜を摘みに行きたい。たぶん、もうフキノトウは出ただろう。タラの芽、ワラビ、ツクシ、ノビル。ああ、それで日本酒を一杯やれたら、きっと幸せだろう。
自転車に戻るまで、路地の木々を眺めながら過ごす。
これはこれで、案外わるくないではないか、と思うのである。
