Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

人を見て法は説け

おおかたの日本人が、竹島をめぐる韓国側の反応には「またかよ。。。やれやれ」状態だろうと思う。
バブルの頃だったか「日本の保有資産を出せば、カリフォルニア州を全部を買える」という話があった。実際の話、この厄介な隣国から離れるために、カリフォルニア州に日本国民全員が引っ越したほうが良くはなかったかと夢想してしまうのだ。

ところで、日本国憲法前文には、こうある。
「日本国民は、恒久の平和を念願し、
人間相互の関係を
支配する崇高な理想を
深く自覚するのであつて、
平和を愛する諸国民の公正と
信義に信頼して、
われらの安全と生存を
保持しようと決意した。」
結構ですなぁ。

で。竹島問題である。
今回の日本の海洋調査において、もしも韓国が日本の調査船を拿捕するならば、それは国際海洋条約違反であって、国際司法裁判所に紛争解決を求めて提訴することになる。
領土問題を「国際司法裁判所に提訴」しようとする日本の行為は文字通り「諸国民の公正と信義に信頼」するものであろう。裁定が出たならば、これにただ従うのみである。

しかるに、韓国側は、なんと国連に紛争裁定拒否の宣言を通告した。つまり、国連の国際司法裁判所による裁定(仲裁といっても良い)を拒否したので「2国間の問題」だと主張したのである。

考えてもみよ。
そもそも2国間で、各々が主張してまとまらぬから、第三者機関に判断をゆだねるのではあるまいか?それをハナから拒否したのでは、ただ過去の主張を双方繰り返すのみに終わってしまうじゃないか。

で、私は思う。
日本国憲法の前文は、誠に結構である。しかしながら、そもそも相手国が「諸国民の公正と信義に依頼しません」と言ってきたら、いったいどうしたら良いのか?
当然であるが、韓国国民にとっては、日本国憲法なぞどうでも良いことである。他国の憲法なんて関係ないんである。
日本の護憲派だって、中国のチベット侵攻南沙諸島武力占拠、アメリカのイラク駐留が中国憲法や合衆国憲法に違反しているかどうか、議論しているのを見たことがないんである。自国の憲法だけが、他国でも重んじられているというのは八紘一宇と同類のお目出度い幻想であることだなぁ(詠嘆)。

実は、今回の日本の海洋調査の背景には、韓国が過去に3回も調査をしたことや、海底地名をIHOに提案しようとしたことが原因だと言われている。
しかし、その背景にあるのは、99年の日韓漁業協定を韓国側が遵守していないことがあるだろう。せっかく政治判断で、日韓双方のEEZがぶつかる海域に中間線を設け、それぞれの国のルールに従って漁業を行って良いと申し合わせたのに、実際は竹島近海は当然のこと、その他の中間海域でも日本の漁船は操業させてもらえない。韓国の警備艇韓国漁船の不正操業を支援し、あまつさえ逃走の手助けまでする。
そもそも島根県において「竹島の日」が制定されたのは、このような協定違反がある。
「せっかく面倒な竹島の領有権問題を棚上げにして、漁業資源を共有にすることで政治決着をすることで双方妥協したのに、今さら反古にするというのか?約束を守る気がないなら、出るところに出て決着をつける以外にないじゃないか。」というのが日本の基本スタンスだろう。

韓国は「2国間で」解決するつもりでいるから、竹島近辺に武力展開している。2国間の解決と申せば、行き着くところは最悪である。
頼むから「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して」解決して欲しいのだが。

私は思う。
昔から言うが、人を見て法を説くべきである。世間には、話の通じない相手もいるんである。それは、仕方がないことなので、その現実を見据えて対応すべきだろう。
小泉首相は「冷静に」と呼びかけている。まことに、もっともなことである。