「分身」東野圭吾。
「ドッペルゲンガー」ものである。
「ドッペルゲンガー」とは、この世界のどこかにいる、自分そっくりの人物である。
育ちの良いお嬢さんと、平凡な家庭に育ったバンド好きの女の子。その子が、テレビのデビュー番組に出場したのがきっかけで、ふたりに誘拐犯が迫る。二人はそっくり。で、なぜ二人が狙われるのか?という話から、出生の謎へ迫っていく。
ということなんだけど。
世評が高い作家と云うけど、ハッキリ言ってイマイチだなぁ。
というか、ミステリとしては謎の要素がしょぼいし、SFとしてみたら、こりゃ欧米の50年代くらいの代物じゃあないの?クローンネタ(ネタバレ失敬!)だなんて、そんな古色蒼然なこと云われてもさぁ(笑)
ドッペルゲンガーとはいうけど、一卵性双生児は遺伝情報が全く同一であるから、当然そっくりなわけですよ。それでも、それぞれ違う人間であるので、別に恐怖の対象なんぞにゃならん。クローンと云ったって、早い話が、一卵性双生児を人工的に作りましょうってことで、だから凄いにはならんわな~。
この人の本を読んだのは初めてなんだが、どうもハズレを引いてしまったらしい。
そうめんのように、つるつる読めるのは構わないが、読後感もゼロカロリー。ううん。。。
評価は無☆。
まあ、ハズレを引いてこそ、読書趣味は面白いというものである。つまり、ハズレがあるから、アタリを引いたときに「やったぁ!」があるわけであって。
つまり、結論。そういうことも、あるってことだわな。あああ。