Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

夢枕の師いわく

昨晩、私の夢枕に、ある人物が現れた。名はご想像に任せるとして、とりあえず「師」と呼ぶことにする。

私「師よ、昨今の対北朝鮮政策を考えますに、何か良策がございましょうか?」
師「策はあるが、その前に、まず何が一番大事だと考えるか。それを申してみよ」
私「それは、もちろん平和でございます。戦争に至れば、沢山の人が死にましょう。」
師「ならば、戦争にならぬ策を授ければ良いのだな」
師は、念を押した。
私「はい、結構でございます。それが、一番大事なことに相違ございませぬ」
師「ならば、金主席に貢物を送ることである」
私は思わず言った「とんでもない!さては、師は主体思想の支持者ですか」
師はニンマリとした。
師「慌てるな。まず、相手の身になって考えてみよ。おそらく、金正日なる人物は、己の王朝の継続と自らの富貴快楽以外には、およそ関心をもたぬ人物とみて良かろう。核実験も、つまるところ、自らの王朝が米国に攻められるのではないかという恐怖、また己が贅沢三昧の生活を続けるための資金稼ぎ、そう思ってまずは間違いあるまいな」
私「おそらく、そうでございましょう。しかし、だから融和せよというのでは、ますます増長、何を言い出すかしれたものではありません。相手が弱しとみれば、いくらでもつけ込んでくる人物です」
師「そこが狙い目よ。よいか、押されたフリをして、貢物を差し出せ。ただし、決して気前よく出してはならぬ。金主席本人にこっそり賄賂をするのだ」
私「なんと。どういう意味でございましょうか?」
師「貢物を出す相手は、金正日主席であって、決して北朝鮮国家でないということだ。なぜならば、潤沢な資金があれば、あの国がまた何をしでかすか、知れたものではあるまいに」
私「左様です。しかし、ならばびた一文出すべきでないのでは?」
師「びた一文出さねば、窮した相手が何をするか、それこそ分からぬ。よいか、金主席とその一族が贅沢三昧の生活が続けられるよう、ただし民衆にはびた一文わたらぬように、本人に賄賂をせよ。国家首脳に賄賂をするくらい、戦争に比べればいかほどのこともないはず」
私「すると、どうなりますか」
師「どうもない。つまり、相変わらずあの王朝の一族だけが富み栄えるばかりさ。彼とその側近が良い生活をし、国民は餓えて死につづけるだけのこと」
師はそこで言葉を切った。
師「良いか。かの国民がどのような目に会おうとも、あの主席が、本人が贅沢三昧の暮らしを続けられるのに、わざわざ戦争などすると思うのか?」
私「あ、なんと。それでは」
師「そうだ。戦争にならぬ策というのは、つまりは、北朝鮮人民を見殺しにすればするほど良いのだ。そうすれば、民衆の憾みは、その国家首脳に向かうであろう。軍隊が衰えれば、外国と戦争する力は失われるであろう。これぞ、戦争を避け、平和を将来するの策である」
私は呻いた「そういうことでございましたか。。。」
師「お前は言ったであろう。戦争にならぬことが一番だと。ならば、これより良策があるか?良いか、あの国の人民が衰え、指導者だけが栄える、それこそ最善の策であろうが」
そして、続けた。
師「もちろん、民衆がついには暴動を起こすこともあり得る。しかし、金主席は有能な独裁者であるから、そのような策謀は成功しないであろう。また、国民の不満を外に向けるため、軍を出すことはあるやもしれぬ。しかし、そのときは必ず本人を殺すと、それだけは米国を使って脅しつけておくのだ。賄賂を受け取って、良い暮らしを続けるかぎり、お前の安全は保証する、とな。どうじゃ、お前の大切な平和はこれで達成されよう」
私「なんとなく、気がとがめますな」
師「何を言う。戦争がないこと、それが一番良いことであろうが。あまり欲張ってはいけないな」