Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

都市化の行く末

TB先の東南日本人さんの記事を見ながら考えた。
私も10年ちょっと昔になるが、当時、改革開放がはじまった華南地方をうろついていたので、華僑のふるさとはよく知っている。まあ、だいたい記事のとおりである。口では勝てませんね(苦笑)

それで思ったことがある。
「口を動かす」国民と、「手を動かす」国民の、どちらが都市に向いているか?言うまでもないが、そりゃ「口を動かす」国民だろう。地方に住んでいたら、口ばかり動かしていたら飢え死にしてしまう。口で生きていけるのは、そりゃ都市に決まっている。
つまり、中国人は「都市」に向いた民族ではないか、と思うのである。

都市は、たくさんの人が住むから、エネルギーも食料も大量に必要になる。もちろん、廃棄物も大量に出る。これらのエネルギーや資源、ゴミの移動にまたエネルギーを使う。つまり、都市は基本的にエネルギーの産物である。
エネルギーが乏しければ、同じ人口を広く分散して住むようにするほかに仕方がない。

江戸時代、江戸は確かに100万都市であり、世界一の人口を誇った。けれども、鎖国していた日本は、エネルギーを手に入れることができない。つまり、江戸は巨大な「田舎」だったのではないか、と思うのである。
今の日本が、世界一の省エネ技術を持つのは、日本人が田舎者だからじゃないだろうか?
対して、貧乏だけど、でも中国人は都会志向だろうと思う。

今の世界は石油文明で、地方よりも都市に住む者が豊かになる時代だ。だから、中国経済が伸びているのだろうと思う。

けれども、石油は永遠には続かない。需給関係は、既に今年度から逆転したという話もある。どう見積もっても2010年頃には逆転する。
そうすると、たぶん都市から再び地方へ、また比重が移るような気がする。

今、都市と地方の格差が何かと話題になる。世界が都市化する限り、格差を埋めてばかりいると、やがて国全体が沈んでしまう。
サブプライムで大騒ぎする米国の今年度成長率をOECDが下方修正して、0.8%も下げた。まさに大暴落だ。しかし、それで1.9%である。なんだと思って笑った。我が国は、下方修正の必要もなく、最初からその数字だからだ。サブプライムで世界の顰蹙を買った米国と、最初から同じ。G7の最悪国だ。サブプライムを騒ぐ以前に、国内経済の問題を騒ぐべきなのだが、なぜか誰も言わない。
それでも、世界経済の成長率は4.8%で、それは中国が二桁成長で牽引しているおかげである。

地域間格差だとか格差社会だとか問題になっている日本の動きは、やがてくる石油枯渇時代へいち早く適応する日本国民の先見の明の表れだと、そう強く祈っているところだ。

だって、そうじゃなければ、この国は滅びますもん。