「冷たい方程式」トム・ゴドウィン。
SFの短編名作。部屋を掃除して、古い本を引っ張り出して読んだもの。
あまりに有名なシチュエーションで。
大型宇宙船(母船)から小さなボートのような宇宙船が出る。船の目的は、わずかな人数で苦闘している植民惑星に伝染病が発生して、そのワクチンを届けるためである。
ところが、なんとその航行中、貨物室に異常な質量が発見される。なんと、それは、植民惑星で働く兄に会いたいと密航した若い妹だった。
妹は、連れて行ってもらえるなら、なんでもして働くとパイロットに無邪気に頼む。
大型宇宙船(母船)から小さなボートのような宇宙船が出る。船の目的は、わずかな人数で苦闘している植民惑星に伝染病が発生して、そのワクチンを届けるためである。
ところが、なんとその航行中、貨物室に異常な質量が発見される。なんと、それは、植民惑星で働く兄に会いたいと密航した若い妹だった。
妹は、連れて行ってもらえるなら、なんでもして働くとパイロットに無邪気に頼む。
ところが、小さな宇宙船では、計算外の質量はそのまま地上突入速度のオーバーにつながる。よって、規則では、密航者を見つけた場合は、ただちに宇宙空間に放り出すことになっているのだ。当然、人間はただちに死ぬ。
彼女を放り出さないと、小さな宇宙船は燃え尽き、植民惑星は伝染病で全滅するだろう。
彼女を放り出さないと、小さな宇宙船は燃え尽き、植民惑星は伝染病で全滅するだろう。
こんな名作に評価もくそもないもんだが。☆☆☆以外にあり得ない作品。
不思議なことに、初読の感想がない。なんたることか。
つまり、学生のときの私は、あまりにも大いに若く、死に対して全くリアルに感じられなかったのである。だから「ふーん」で終わったのだろう。
つまり、学生のときの私は、あまりにも大いに若く、死に対して全くリアルに感じられなかったのである。だから「ふーん」で終わったのだろう。
それにしても。この作家は、なんとこの短編1作しか残っていないのですな。
その1作が、超名作として、まさに歴史に残っているわけで。
その1作が、超名作として、まさに歴史に残っているわけで。
実際に生きていると、かくのごとき「極限状況」を選択しなければならないケースは、実は意外と転がっていたりする。そういうとき、何ができるか?
それを考えさせるという意味で、やっぱり超名作。
それを考えさせるという意味で、やっぱり超名作。
私のように、若かりし頃読んで記憶も薄れた中年諸君(笑)は、再読してみると、また発見があるかもしれませんね。