Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

揺さぶり

「揺さぶり」マイク・ハリソン。

舞台はカルガリー。冬季五輪が開催された都市である。
主人公のエディは、元警察官だが、退職して私立探偵になっている。
ある日、彼の元に依頼者がやってくる。この依頼者は、銀行強盗を行ったばかりで、その相棒が金を持って逃げてしまったので取り返してくれ、と訴える。
エディは「犯罪の手伝いはできない」と追い返す。
次の日、違う男が現れる。奥さんを伴っている。「銀行強盗をやったばかりで、その金を相棒が持って逃げてしまった」しかし「金を返して自首するので、協力して欲しい」という珍妙な依頼だった。
しかも、この男の言う「相棒」と、昨日の男が一致しない。
エディは依頼を引き受け、実は第3の男が、それぞれに「相棒は一人」だと思わせておいて、すべての金を持ち逃げしたことを探り出すのだが。。。
その第3の男の住所は、なんと「刑務所」になっていた。。。

カナダの新人作家のデビュー作。ハードボイルドものです。
ストーリーはよく練られいて、10ページごとに「え!?」と云わせながら進んでいく。つまり、リーダビリティが高いんです。

けれども、評価は厳しくナシで。

なんというか。ハードボイルドの本質は「男の哀愁」なんですよ。傷ついた男の物語が、伝統的ハードボイルド。
それに比べると、主人公が底抜けに「のんき」すぎるんです。

もうちょっと。なんだよね。。。